人類の存亡か、それともキメラの存亡か、それが問題か?――「レジスタンス -フォール・オブ・マン-」

リアルとフィクションの融合をアクションゲーム視点で取り組む本作は、FPSの新しい可能性を提案する。人類とキメラの攻防戦の明日はどっちだ?

» 2006年08月25日 07時00分 公開
[ITmedia]

 人類の存亡をかけた最後の戦いを描くミリタリー系FPS「レジスタンス -フォール・オブ・マン-」が公開されたのは、今年5月に北米ロサンゼルスで開催されたE3 2006でのこと。従来のFPSが歩んできた、いわゆるリアルな戦闘体験とはちょっと趣きが異なる本作は、「ラチェット&クランク」シリーズなどを手がけるインソムニアックが開発にあたっている。

 アクションには定評のあるインソムニアックがFPSを作ると、なるほどこうなるのかと思えるいくつかの違和感をE3では感じることができた。

 「レジスタンス」は、見た目PC的でありながら、ゲームのプレイ感覚はコンシューマゲームにあるアクションゲームに近い。違和感や趣きが異なると感じたのはこういった“ありそうでなかった”感覚ゆえだ。

寄せ来るキメラを銃器で撃ち抜く。武器はハンドガンやライフル、手榴弾などを使い分ける

 ゲームはあくまでも、障害物溢れるフィールドを1人称視点で進み、敵に対して攻撃するといったもの。しかし、敵による攻撃はその銃弾の軌跡が目視できるスピードで、やろうと思えば敵に撃たれてからでも回避は可能だ。さらに、従来のFPSでは武器チャンジやリロードの際はワンアクション挿入してから変更されるというリアル路線が主だったが、本作では攻撃中でも画面が停止し、ゲーム内時間をロスすることなく次の瞬間には武器を持ち替えられた。ゆっくり選択し、戦略を練ることができるわけだ。

 この仕様に生粋のFPSファンはいぶかしがるかもしれないが、さにあらず。実に気持ちよく敵と対することができる。成熟したFPSに、あえてアクションゲームにありそうな“フィクション”を加えることで、戦いはより広がりを見せている。なんせ敵となるキメラがすでにフィクションなのだから……。

どのような対戦モードとなるかは未定のまま。ぜひともさらなる多人数プレイを実現してほしい

 また、本作はE3で行われたネットワーク対戦が高く評価されている。その時点では32人同時対戦が可能とのことだったが、決定事項ではないとのこと。オンラインでの対戦も含めて、ぜひとも日本版では大人数での同時対戦を実現してもらいたいものだ。

ストーリー

主人公ヘイル・ネイサンは、アメリカ合衆国陸軍所属。正義感が強い

1930年代、1つの生科学実験リポートがロシアから漏れ始めた。そこには村々が一夜のうちに全滅し、さらには町ごと失われたという報告があった。人々はロシアの兵器開発と考え、恐れた。

しかし……真実はそのようなものではなかった。

すべては謎の生物キメラによるものだった……。

キメラの発生源と考えられるウイルスについてはほとんど明らかにされていない。唯一分かったことは、ロシア国内に10年以上も封印され潜伏していたということ。

そして1949年、ついにキメラは全人類に向けて攻撃を開始した。

地球侵略はロシアからはじまり、わずか数週間で全ヨーロッパをも陥落。

数々の大国が侵略されていく中、アメリカ合衆国陸軍に属する勇敢な兵士、ヘイル・ネイサンが立ち向かう。

キメラとは……。

なぜ、侵略をしたのか……。

秘められた謎は解き明かされるのか。

人類の存亡を掛けた最後の戦いが始まる。



 敵は異形のキメラたち。さまざまな形態で人間に迫り、一瞬にして蹂躙していく。知能も高く一筋縄にはいかないキメラたちを相手に、プレーヤーは反撃を開始する。はたしてキメラたちを一掃し、人類は生き残ることができるだろうか――。

 「レジスタンス」も開発度的には進んでいるはずなので、かなり早い時期での発売が期待できそうだ。本作は、9月22日〜24日(22日はビジネスデー)に千葉県・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ2006において、プレイアブル出展される予定だ。ぜひともFPSにおけるひとつの“フィクション”の形を楽しんでもらいたい。

キメラたち

やつらがどんな攻撃を仕掛けてくるのかは、実際の目で確認してみてほしい。この2体の他にも多数キメラのタイプが確認されている

レジスタンス -フォール・オブ・マン-
対応機種プレイステーション 3
メーカーソニー・コンピュータエンタテインメント
ジャンルFPS
発売予定日未定
価格未定
Developed by Insomniac Games.
(C)2006 Sony Computer Entertainment America Inc. All rights reserved.


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」