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2007年01月19日 16時29分 更新

「みんなのドラえもん展」でドラえもんの想像力に触れる

「ドラえもん」の世界に焦点を当てた初めての展覧会「みんなのドラえもん展 -魅力のひみつ-」が1月20日〜2月25日の期間中、川崎市市民ミュージアムで開催される。開催に先駆け本日、内覧会が行われた。
wk_070119dora01.jpg 会場となるのは川崎市市民ミュージアム

 未来からタイムマシンに乗ってやってきたネコ型ロボット・ドラえもんに心躍らされ、時に笑い、時にしんみりと泣いたことがあるのは筆者だけではないはずだ。ドラえもんとのび太や家族、友人たちの楽しい日常を描いた藤子・不二雄の漫画「ドラえもん」は、1970年の連載開始以来、多くの人々に愛され、日本を代表する作品となった。

 今回、1月20日(土)〜2月25日(日)まで川崎市市民ミュージアムで開催される「みんなのドラえもん展 -魅力のひみつ-」の内覧会が行われた。この展覧会は、貴重な原画の展示を中心に、「ドラえもん」から発想された現代美術作品やグッズ、映像資料などを展示し、「ドラえもん」のオリジナルな魅力に迫っている。また、2010年に川崎市にオープンする予定の「藤子・F・不二雄ミュージアム(仮称)」開館プレイベントとしての側面も持っている。


wk_070119dora02.jpg 会場入口には「どこでもドア」が

 内覧会では開幕にあたってセレモニーが行われた。挨拶に立ったのは川崎市長の阿部孝夫氏と藤子プロ代表取締役社長の伊藤善章氏。

 阿部氏は本展の内容説明をしながら、藤子・F・不二雄氏が長年川崎市多摩区に居住していた縁で、原稿などの有効活用を目的とした「藤子・F・不二雄ミュージアム(仮称)」の建設における取り決めを昨年2月に基本合意し、今年3月までには立地場所を決定し、子供たちがわくわくする施設にしたい旨を説明。今年1月8日まで開催していた「横山光輝の世界」展に触れ、漫画展示の強みを生かし、今後も4月のリニューアルオープンに合わせて川崎市と韓国の富川市との友好都市10周年記念として韓国現代漫画展を予定していることをトピックスとして取り上げる。本展は期間終了後も関係各社と連携を取り、全国5カ所を巡回する予定であることが明かされた。

 続いて伊藤氏は、この展覧会開催に奔走した関係者への労をねがらい感謝を述べるとともに、この展覧会のタイトルがすべてを物語っていると語る。原画の隅にあるメモや修正液のあとなど、手作りが持つ暖かさを感じてほしいと、本展の見どころを説明した。

 また、川崎市市民ミュージアム館長の志賀健二郎氏が本展の概要の説明に立つ。「みんなのドラえもん展 -魅力のひみつ-」は、先述したとおり1970年に小学館の雑誌6誌に同時連載されて以来、約1億部以上発行されている単行本をはじめ、27年にわたって放映されているテレビ朝日のアニメ、また現在まで26作品上映された映画作品、そしてグッズなどに展開された「ドラえもん」の魅力にはじめて正面から光を当てた展覧会である。

wk_070119dora03.jpg 川崎市長の阿部孝夫氏
wk_070119dora04.jpg 藤子プロ代表取締役社長の伊藤善章氏
wk_070119dora05.jpg 川崎市市民ミュージアム館長の志賀健二郎氏

wk_070119dora06.jpg 地元の西丸子小学校3年生の2人も一緒にテープカット。この後、記念品が贈られた

 本展は「ドラえもん」の歩みを象徴的な資料でたどるとともに、貴重な原画50数点を「みんな大好き!ドラえもん」、「ドラえもんのひみつ道具」、「ドラえもんのすこし不思議空間」、「ドラえもんとずっと一緒に…」と4つのテーマに沿って展示し、さらにグッズや海外版コミックス、そして写真家やグラフィックデザイナー、現代美術作家らによるドラえもんをテーマとした作品が展示されている。

 内覧会ではこれらの作品を明日の開幕を前に見ることができた。

第1部 ドラえもんのあゆみ&原画展示

wk_070119dora07.jpgwk_070119dora08.jpg 連載予告ではまだ「ドラえもん」の造型が決まっていないため、今では伝説となったドラえもんなしでの告知となった

 ここでは1969年の連載予告掲載から現在にいたるまでのドラえもんの軌跡をたどることができる。時系列に象徴的だった事件とともに、ドラえもんのカラー原稿や映画の台本が並ぶ。

みんな大好き!ドラえもん

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 ここでは愛すべきキャラクター「ドラえもん」の魅力に迫る。ドラえもんのさまざまな表情が壁や床にこれでもかと並び、ドラえもんがいかに感情表現豊かだったのかが理解できる空間となっていた。壁には各エピソード別に原画が並び、貴重なコミックス表紙にもなったカラー原稿も展示されていた。このスペースの中央には2002年発表のアートディレクター・佐藤可士和氏の「ドラグッズ」が鎮座していた。もっとも目立つのがドラマット。そしてケースに納められているのがティッシュケースやマウスパッドなど。

ドラえもんのひみつ道具

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 ドラえもんといえば、四次元ポケットから取り出されるさまざまなひみつ道具が魅力のひとつ。このスペースでは、それらの道具のアイディアがいかに多種多様なのかを再確認できるようになっている。象徴的なのは、どんな争いごとでもピタリと止めることができる平和アンテナをテーマとしたグラフィックデザイナー・桑名大伸氏の「平和アンテナ」が際立つ。特に意識はしてなくとも、ドラえもんにはこのような平和へのメッセージがそこかしこに感じることができると、案内してくれた漫画部門学芸員の金澤韻さんが説明してくれた。

ドラえもんのすこし不思議空間

 ドラえもんはひみつ道具を使用して、さまざまな不思議な空間を生み出してきた。発想力の豊かさを感じることができるとして、ここでは作品に登場した“空間”をテーマに原画展示が行われている。

ドラえもんとずっと一緒…

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 ここではドラえもんとのび太との友情をテーマに、印象深い「さようならドラえもん」と「帰ってきたドラえもん」を展示している。この話に涙した筆者にとっても感慨深い邂逅であった。このスペースには今年上映される「さくらん」を監督したことでも話題の蜷川実花さんの「ドラちゃん一日デートの巻」が展示してあった。

第2部 広がる世界

 各テーマごとのスペースにも出展してあるが、会場にはここかしこにドラえもんをテーマにした現代美術作家の作品が展示してあった。ドラえもんグッズや、ドラえもんをモチーフにした帆船や気球の資料などさまざま。展覧会の一角にはコミックスをじっくり読み返せる読書コーナーも設置されているので、ドラえもんに囲まれながら大好きなドラえもんのエピソードを読み返すなんてこともできる。

 なお、参加している現代作家は桑名大伸氏、佐藤可士和氏、左内正史氏、中村哲也氏、蜷川実花氏、服部一成氏、日比野克彦氏、HIROMIX氏となっている。

wk_070119dora12.jpg 日比野克彦氏の「パラッパラッパッパー」のリフレイン。道具を出す際の実物ではなく、そのワクワク感を切り取って描いた
wk_070119dora13.jpg 中村哲也氏の「レプリカカスタムドラえもん」。側面の絵は、困難に立ち向かうドラえもんたちの心強さとかっこよさを表現しているかのよう
wk_070119dora14.jpg 本来は写真家であるHIROMIX氏は、ドラえもんがくれる幸せ感を、優しい手触りのするアナログな衣類として表現した

wk_070119dora15.jpg ドラえもん関連のグッズもずらり。世界各国のコミックスも展示されていた
wk_070119dora16.jpg 雑誌「ぼく、ドラえもん」のスペシャル企画として製作された電気自動車「はしるもん号」も展示
wk_070119dora17.jpg 館内にはグッズ販売も行っている。また、こことは別のショップでは単行本も全巻販売されていた

 「みんなのドラえもん展 -魅力のひみつ-」ではさまざまな関連イベントが行われる予定となっている。2月12日14時と16時の各回40組限定(当日整理券配布)で「ドラえもんと記念写真撮影」を開催。また、2月3日には楽しくクイズに答えながら展覧会会場を見てまわる「ドラえもんクイズ・ギャラリーツアー」が催される。こちらは11時と15時(所要時間は約50分)に小学生と中学生を対象に各回10人限定となっている。申し込みは往復はがきで受け付けている。学芸員による展示解説も1月20日(土)、28日(日)、2月24日(土)の3回、14時から行う予定だ。

  • 「みんなのドラえもん展 -魅力のひみつ-」
  • 会期:2007年1月20日(土)〜2007年2月25日(日)
  • 会場:川崎市市民ミュージアム
  • 開館時間:9時30分〜17時(入館は16時30分まで)
  • 休館日:月曜日(ただし、2月12日は開館、翌13日が休館)
  • 観覧料:一般800円、高大生500円、中学生以下・65歳以上無料

[加藤亘,ITmedia]

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