レビュー
2007年03月07日 00時00分 更新

「ファイアーエムブレム 暁の女神」レビュー:

戦局を見極めて、乱世を生き残れ――Wiiでロールプレイングシミュレーションの真打ちが登場 (1/3)

ファミリーコンピュータ時代から根強いファンを持つ「ファイアーエムブレム」シリーズの最新作がWiiに登場。硬派でシビアなゲーム内容はそのままに、遊びやすさに磨きがかかった「これぞロールプレイングシミュレーション!」と言える良作だ。

17年の歴史を持つ、ハードでシビアなロールプレイングシミュレーション

 ファミリーコンピュータ用ソフトとして「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」が発売されたのが1990年のこと。「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」はロールプレイングシミュレーション(シミュレーションRPGという呼称の方がメジャーかもしれないが、両者はほぼ同義である)の草分け的な存在で、その独自のファンタジックな世界観や練り込まれたシステム、難易度の高さがコアなファンを生み出した作品だ。

 フィールド上に点在する自軍のユニットを移動させて敵軍ユニットを撃破していく、というシンプルな内容ながら、ユニットの多彩さやその力関係、地形などの条件を利用した戦略の豊富さ、キャラクターの成長、ドラマチックな展開などが奥深い面白さにつながっている。また、一度死んでしまった仲間は二度と復活しないという点が「ファイアーエムブレム」シリーズの“ハード”かつ“シビア”な最たる例で、「味方を誰も失わずにクリア」を目指そうとして何度もリセットを繰り返してしまったユーザーも多いはずだ。

 硬派ではあるが理不尽すぎず、あくまでも“歯応えのある”、“やり込み甲斐のある”ゲームバランスを持つタイトルとして根強い人気を誇る「ファイアーエムブレム」シリーズ。その従来のタイトルを以下に列挙してみよう。

  • 「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」(ファミリーコンピュータ 1990年)
  • 「ファイアーエムブレム外伝」(ファミリーコンピュータ 1992年)
  • 「ファイアーエムブレム 紋章の謎」(スーパーファミコン 1994年)
  • 「ファイアーエムブレム 聖戦の系譜」(スーパーファミコン 1996年)
  • 「BSファイアーエムブレム アカネイア戦記」(スーパーファミコン/サテラビュー 1997年)
  • 「ファイアーエムブレム トラキア776」(スーパーファミコン/ニンテンドウパワー版 1999年 スーパーファミコン/ROMカセット版 2000年)
  • 「ファイアーエムブレム 封印の剣」(ゲームボーイアドバンス 2002年)
  • 「ファイアーエムブレム 烈火の剣」(ゲームボーイアドバンス 2003年)
  • 「ファイアーエムブレム 聖魔の光石」(ゲームボーイアドバンス 2004年)
  • 「ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡」(ゲームキューブ 2005年)

 近年はゲームボーイアドバンスにプラットフォームを移し、3作品がリリースされたが、一昨年に「ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡」がゲームキューブで発売され、ひさびさの据え置き型ゲーム機での「ファイアーエムブレム」となった。そして今回新作となる「ファイアーエムブレム 暁の女神」が発売されたわけだ。

画像

 なお、「ファイアーエムブレム 紋章の謎」と「ファイアーエムブレム 聖戦の系譜」は、現在Wiiのバーチャルコンソールにてダウンロードすることができる。本作との物語上のつながりはないが、往年のファンが懐かしさとともにプレイするもよし、未プレイの若いファンが新鮮さを持って取り組むもよし、いずれにせよ本作を楽しくプレイした人ならば、ぜひぜひチェックしていただきたいところだ。

画像画像画像 暁の女神とはいったい何者なのか……。壮大なスケールで描かれるファンタジー世界を楽しもう

小さな活動が、やがて大陸を揺るがす争乱へ… 熱く激しいテリウス大陸の攻防

 本作の物語は、前作「ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡」の3年後という設定のもとで展開していく。舞台となるのはもちろん前作と同じテリウス大陸。前作をプレイしていればよりいっそうその物語を楽しめることは間違いないが、本作からプレイしたとしてもいっこうに差し支えない。物語の要所要所に入るムービーや会話イベントなどを追っていけば、本作の世界にすんなりと入っていけるはずだ。

 ちなみに「ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡」のセーブデータが入ったゲームキューブ用のメモリーカードを、Wii本体のメモリーカードスロットAに差し込んでおいてから本作を始めると、ゲーム内でさまざまな特典を得ることができる。シリーズファンへのご褒美だと言っていいだろう。

 本作の物語は、義賊「暁の団」の一員であるサザと、血のつながりはないがサザの姉にあたるミカヤらを中心に描かれる。序章では2、3人の味方しかおらず、フィールドも狭いのでシンプルな戦闘が展開していくが、章が進むに連れて仲間が増え地形も複雑になるので、戦略の幅も広がっていく。最初は「暁の団」の小さな活動でしかないが、やがてテリウス大陸全土を揺り動かす大きな戦へとつながっていくのだ。

画像 誰よりもミカヤのことを想っているサザ(左)と輝く銀色の髪をなびかせる元占い師のミカヤ(右)。味方キャラはそれぞれがさまざまな想いをかかえている。それらが交差し、真にドラマティックな展開が繰り広げられていくのだ
画像 各キャラの性格をうかがい知れる会話イベントも楽しい

 シリーズ全般を通して言える、ファンタジックな世界観と個性的なキャラクターの魅力は本作でも健在。章と章との合い間には、会話イベントでより深くキャラを知ることができるし、用語集、人物相関図なども閲覧できる。これらの要素がプレーヤーを物語にひき込むサポートをしてくれるだろう。

画像画像 人物相関図を埋めていくというのも、ひとつの楽しみだと言えるだろう
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