大ヒットコミックがついにアニメで開幕――「おおきく振りかぶって」製作発表会(1/2 ページ)

4月12日より放映開始予定のテレビアニメ「おおきく振りかぶって」の製作発表会が「東京国際アニメフェア」内にて行われた。貴重なトークがいっぱいのその模様をリポートする。

» 2007年04月03日 00時00分 公開
[ひろいち,ITmedia]

1年生ばかりの野球部員たちが綴る青春の日々

 2007年3月23日。第79回選抜高校野球大会――いわゆる春の甲子園の開会日であり、プロ野球・パシフィックリーグの開幕を翌日に控えたこの日。プロとアマチュアという2つの野球が各種メディアを独占する中、奇しくも東京ビッグサイトでは、もうひとつ異なるタイプの「野球」が注目を受けていた。高校野球を題材にしたテレビアニメ「おおきく振りかぶって」の製作発表会が行われていたのだ。

 会場となったのは「東京ビッグサイト」。3月22日(木)から3月25日(日)まで、「東京国際アニメフェア」が行われており、この日はアニメ関係者や取材陣などを対象としたビジネスデーとなっていた。新作・注目作のアニメが披露されている中、さまざまなプロジェクトの発表会や上映会も行われており、「おおきく振りかぶって」の製作発表会も催された。メインキャストによるトークなども行われたその発表会の内容に移る前に、まずは、「おおきく振りかぶって」の物語について触れておこう。

STORY

 これまで軟式野球部しかなかった西浦高校に、硬式野球部が新設された。そこに集まってきたのは、今年入学してきたばかりの新入生たち。

 主人公となるのは、弱気で卑屈だがマウンドは誰にも譲らないピッチャー・三橋廉。そんな彼の才能を引き出し支えていくのは、キャッチャーの阿部隆也。ともに中学時代に苦い経験を抱えている彼らが、この出会いを機にピッチャーとキャッチャーの信頼関係の重要さを見出していく。さらに、天才的なバッティングセンスを持つ田島悠一郎や、西浦高校をまとめ上げるキャプテン・花井梓など、西浦高校野球部には才能あふれる部員たちが集結した。

 そして彼らは硬式野球部の初勝利を、やがては甲子園を目指していくことになるのだった!!


 「おおきく振りかぶって」は、月刊「アフタヌーン」で連載中の大人気コミック。現在発売中のコミックの累計発行部数は、7巻で250万部にも及んでいる。物語は、主人公・三橋廉をはじめとした県立西浦高校野球部の面々が、甲子園を目指していくという高校野球マンガ。登場人物たちが目標を目指して邁進する友情と青春の日々を描くとともに、彼らの人間としての成長も描いていく。

 中でも、人間としての成長を描く部分は注目。卑屈で弱気という主人公らしからぬ主人公の登場と言うだけでも、なかなかに興味深い設定だが、彼の内には卑屈になるに至った心の傷がある。そうした傷や待ち受ける困難を仲間たちとともに乗り越え、彼らが人間的に成長をしていく姿も本作の大きな魅力といえよう。

三橋 廉(みはし れん)
(声/代永 翼)
西浦高校野球部のエースピッチャーを務める。抜群の制球力と独特のストレートを持つ。ひたすらマイナス思考で気が弱いが、マウンドは誰にも譲らない
阿部 隆也(あべ たかや)
(声/中村悠一)
三橋とバッテリーを組む頭脳派捕手で、自分のリードに絶対の自信を持つ自信家。しかし、中学時代のある経験から、ピッチャー不信に陥っている
田島 悠一郎(たじま ゆういちろう)
(声/下野 紘)
チームの4番打者。卓越した野球センスと身体能力を持ち、過去に「打てない球はなかった」と言い切る天才バッター。自由奔放かつ天真爛漫な性格で、天然

花井 梓(はない あずさ)
(声/谷山紀章)
西浦高校野球部のキャプテン。リーダーシップに優れ、部員たちからの信頼も厚い。中学時代は4番を打っていたという自負から、田島を意識している
百枝 まりあ(ももえ まりあ)
(声/早水リサ)
西浦高校野球部の女性監督。高度なノックもこなすほか、メンタルトレーニングへの造詣も深いなど高い指導技術を持つ。教師ではなく、普段はアルバイトをして部費を稼いでいる

「おおきく振りかぶって」製作発表会

 続いては、「東京国際アニメフェア」の特設ステージにて開催された「おおきく振りかぶって」製作発表会の模様をお届けしよう。

 まずは、TBSテレビの大崎 幹氏、講談社の針生雅行氏、A-1 Picturesの勝股英夫氏、アニプレックスの植田益朗氏という関係各社代表の挨拶からスタート。プロモーションや製作などの話題を中心に貴重な話を聞くことができた。

大崎 本作は大坂の毎日放送さんと共同での製作となっております。毎日放送さんといえば選抜高校野球なわけですが、その選抜高校野球との連携企画などを通じて、高校野球、アニメともども一緒に盛り上げていければと思います。

針生 原作コミックは連載開始当初からアニメ化の希望が強かった作品でした。それが今こうして形になっているということを非常に嬉しく思っております。私どもは出版社としての特性を生かしまして、非常に大がかりなプロモーションを企画しております。新聞の号外やDVDなど社をあげて計画しておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。

勝股 ストーリーや演出などはもちろんですが、本作では野球の動きに非常にこだわりをもって制作しております。スタッフ一同逃げずに、ごまかさずに作っておりますので、そのあたりも注目して見て頂ければと思います。

植田 素晴らしい作品に、そして素晴らしいビジネスにするために我々も一丸となって頑張っていくつもりです。よろしくお願いいたします。

 各代表の言葉からも、本作に対する期待の高さが伺える。特にプロモーションに関しては力を入れているようなので、アニメ以外のさまざまな場面で「おおきく振りかぶって」を目撃することになりそうだ。

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