Wiiリモコンでソニックとの一体感を楽しむ――アラビアンナイトの世界をモチーフにしたシリーズ最新作:「ソニックと秘密のリング」レビュー(3/3 ページ)
おまけとは思えないほどのボリュームがある「パーティー」モードが楽しい
「アドベンチャー」モードのほかに、いろいろなミニゲームを1〜4人でプレイできる「パーティー」モードもあるが、このボリューム感に驚かされる。収録されているミニゲームは全部で40種類もあり、しかも「アドベンチャー」モードのステージから流用したものではなく、すべて新規に作られたもの。そのどれもがWiiの特性を上手に活かしていて、ゲームによってWiiリモコンの持ち方や操作のしかたが変わる。
例えば、「こげ!カヌーレース」は、Wiiリモコンを両手で横向きに握り、オールのように回転させてカヌーをこぐというゲーム。「見わけろ!まっくら絵画」では、Wiiリモコンを懐中電灯に見立てて縦向きに持ち、暗闇の中に飾られた4枚の絵にライトを当てて、間違いがある絵を見つけるというもの。ほかにも、Wiiリモコンを振ったりひねったり、Wiiリモコンのスピーカーから出る音を頼りにプレイするなど、Wiiならではと思えるようなゲームが満載だ。中には操作感覚がつかみにくいものも見受けられるが、どれも創意を凝らしたゲームばかりでおもしろい。
「ソニックと秘密のリング」の価格(税込7329円)に、当初は「Wiiのソフトにしてはちょっと高いかな?」と感じていたが、この「パーティー」モードをプレイしてみて納得した。「パーティー」モードだけでも1本のソフトとして成り立つのではないかと思うほどボリュームがあり、クオリティも高い。これは、友達や家族が集まってプレイすると大いに盛り上がりそうだ。
おもしろさが分かるまでには少し時間を要するかも?
「ソニックと秘密のリング」は、過去のソニック作品と比べれば難易度がやや低めに設定されているように思う。残機制ではなくなったことに加え、各ミッションも比較的短めで(中には十数秒で終わってしまうミッションもある)、ミスをしてもリトライしやすい。
ただ、Wiiリモコンを使った操作性にはやはり独特のクセがあり、これまでのソニック作品とは感触がだいぶ異なるため、操作に慣れるまではむしろ難しく感じるかもしれない。わたしが戸惑ったのは、“バック”の操作だ。先述のように、今作のソニックは何も操作をしなくても前へ進むようになっているが、Wiiリモコンを手前に傾ける(実際はほぼ裏返すような感じ)ことでバックもできる。ところがこの加減がつかみにくく、なかなか思い通りに動いてくれない。ミッションの中には、出現する敵をすべて倒さないとルートが開かないところもあり、敵を通り過ぎてしまったときなど、後ろへ戻らせるのにひと苦労することもあった。
率直な感想として、今回のソニックをプレイし始めて間もなくは、そのおもしろさがストレートに感じられなかった……。ソニックの醍醐味ともいえる疾走感と爽快感は今作でも健在だし、ステージの構成や演出もよく練られたものであることは序盤から感じられるが、同時にWiiリモコンによる新しい操作性に少々こだわりすぎているようにも見え、楽しさよりも疲労感の方が先に立ってしまった。
おもしろさが見えてきたのは中盤、ソニックのレベルが20を超えたあたりから。今作で一番の魅力は、やはり多彩なスキルでソニックをカスタマイズできるところにあると思うが、レベルが20くらいになるとスキルの種類とスキルポイントもかなり増えてきて、カスタマイズにも広がりが出てくる。特に、スライディング中はダメージを受けなくなる「イージススライダー」など、使い勝手のよいスキルが使えるようになると、ぐっとプレイしやすくなる。スキルの組み合わせ方によっては、同じミッションでもアプローチが全く違ってきて、新鮮な感覚でプレイできるところがよい。
また、このあたりまでゲームを進めた頃には、Wiiリモコンでの操作にもだいぶ慣れてきて(スキルの助けもあるが)、ソニックとの一体感がより強く感じられるようになってくる。そして、操作に余裕が出てくると、初めはストーリーを追うだけで精一杯だったのが、スコアやタイムの更新にも意欲がわいてくる。実際、このゲームにはやり込み要素が豊富に詰め込まれていて、例えばミッションで好成績を収めるとメダルを獲得でき、それを集めることで隠し要素が解放される。
序盤こそシステム面や操作性の違いに戸惑うことはあったものの、Wiiのソニック作品第1弾としては総合的に見て上々のできばえと感じる。「アドベンチャー」モードと「パーティー」モードのどちらもボリューム感があり、長く遊べそうな作りに好感が持てる。
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