調査リポート
2007年08月02日 18時19分 更新

これからのゲームに求めるものは?

ITmedia +D Gamesが「Quick Poll」においてアンケートを実施。約1万人から得た回答を集計してみると、ユーザーが何を求めていたのかが見えてきた。

ユーザーはこれからのゲームに何を求めているのか

 いわゆる次世代機・新世代機と呼ばれる家庭用ゲーム機が出そろい、携帯ゲーム機も堅調な出荷本数を伸ばしている昨今、ユーザーたちは今、どんなゲームを切望しているのだろうか? ITmedia +D Gamesでは約1万人から「これからのゲームに求めるものは?」というテーマでアンケートを取った。

 アンケートの項目は「美麗なグラフィック」、「斬新なシステム」、「目新しい操作性」、「引き込まれるストーリー」、「魅力的なキャラクター」、「安心するシリーズもの」、「求めやすい価格」、「短時間でプレイできる手軽さ」とし、この中から1つを選んでもらったのだが……。

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 結果はご覧のとおり、一番獲得したのは「引き込まれるストーリー」で全体の34%。日本人のゲーマーが特にRPGを好み、物語性を重視していると言われているが、その傾向を色濃く反映した結果となった。次に票を獲得したのが「美麗なグラフィック」で22%。そして「斬新なシステム」の19%と続く。この段階で約7割以上がこれら3点を期待していることが分かる。

 注目すべきは「目新しい操作性」や「安心するシリーズもの」が、ともに1〜2%とあまり重要視されていない点。現在のゲーム製作では、開発費の高騰などからシリーズものが多くリリースされる傾向にあるが、ユーザーにとってみればそこはそれほど期待しているところではないようだ。「目新しい操作性」もこだわりはないという結果。また、「求めやすい価格」が4%と、値段よりも内容を重視している点も見逃せない。面白いものには多少のお金をかけてもいいということか。「魅力的なキャラクター」は、「引き込まれるストーリー」あってこそと判断されたのか単独では5%と伸びず、携帯ゲーム機でうたい文句になりがちな「短時間でプレイできる手軽さ」も10%に留まっている。

 現在のゲーム市場は、プレイステーション 3やXbox 360のような比較的高価格高機能路線と、ニンテンドーDSやWiiのような比較的低価格低機能路線の2極構造になっている。

 任天堂は、いわゆるゲーマーとそうではないゲーム初心者との間にある障壁を取り除くべく、ニンテンドーDSやWiiなどを安価で提供し、今までゲームとして注目されなかった「脳トレ」をはじめとしたエデュケーション系や、「nintendogs」などのコミュニケーション系に注力。Wiiではそのインタフェースの特徴を活かした「Wii Sports」などで、ニンテンドーDS同様に女性や高年齢層のユーザーを獲得し、ゲームユーザーの裾野を拡大させてみせた。しかし、技術的にはそれほど高いものは使っておらず、グラフィックやシステム面では限度があるのは否めない。

 一方、SCEのプレイステーション 3やマイクロソフトのXbox 360などは、ハイエンドなスペックを有しながらも、開発費の高騰や開発環境の不均衡、さらに高い値段がネックとなり、なかなか一般のユーザーが手を出しづらい実情にある。アンケートの上位にある「美麗なグラフィック」や「斬新なシステム」をウリにできるスペックがありながら、現状のハードの販売台数を見るに、ユーザーにとっては高いお金を出してまでも買うまでもないと判断されているのが惜しいところだ。

 Xbox 360はPS3ほど高額ではなく、北米などでは堅調なのだが、こと日本市場においてはソフトに日本人受けするものが少なく、ユーザーに敬遠されがちだ。これはこれで日本と外国との壁が生まれつつあるという、別の問題をはらんでいるのが……。ちなみに、PSPは比較的健闘しながらも、遊ぶべきタイトルが少ないという声を多く聞く。これも機会損失と言わざるをえない。

 アンケートでダントツの票を獲得した「引き込まれるストーリー」は、どのハードであっても実現できるはずで、こここそ開発者が力を入れるべきところなのかもしれない。ユーザーは、安易に製作されたタイトルよりも、思わず手に取り、時間を割いてまでも没頭できるようなストーリーを求めているのだ。これは過去のゲームにも共通したことではないだろうか?

 もちろん、ユーザーによってそれぞれゲームに求めるものは違う。各人の趣味趣向もあるので一概には言えないが、アンケートをそのまま鵜呑みにすれば、「引き込まれるストーリー」が練られており、「美麗なグラフィック」と「斬新なシステム」を実現し、「短時間でプレイできる手軽さ」が兼ね揃えれば約8割がほしいと思うタイトルができあがることになる。どの開発者もどのメーカーも、もちろんそれを追求していると思われるが、問題はそんな都合のいいタイトルはなかなかないという点。だからこそゲーム製作は難しいのだ。

[加藤亘,ITmedia]

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