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2007年08月20日 15時57分 更新

全4部作の第1弾が始まる――「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

9月1日からシネマスクエアとうきゅうほか全国でロードショー公開される「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」の新作カットが到着したのでお届けしよう。

ストーリー

 突如世界を襲った未曾有の大災害“セカンド・インパクト”。この影響で人類の半数近くは死にいたり、世界の各地には大破壊の痕跡が刻みこまれた。やっと平穏な日々が戻ったと思われたとき――14歳の少年・碇シンジは父親から第3新東京市へ呼び出されて、出迎えを待っていた。

 その眼前の山あいから、巨大な生物が出現! それは「使徒」と呼ばれる正体不明の存在で、たちまち国連軍と激しい交戦を開始した。爆風に巻きこまれ、危機に陥るシンジ。その生命を救ったのは、葛城ミサトと名乗る女性だった。

 ミサトの車で特務機関NERV(ネルフ)の本部へと連れていかれ、シンジは父と10年ぶりの再会をはたした。だが、シンジは父の碇ゲンドウから極秘裏に開発された巨大な人型兵器を見せられ、使徒との戦いを強要された。それがシンジと人造人間エヴァンゲリオン初号機との出逢いであった。

 反発を覚えたシンジではあったが、女性パイロット綾波レイの負傷を目のあたりにして、逃げることを否定し、ついに出撃を決意する。何の訓練も受けないままに、初めて使徒と対峙するEVA初号機のシンジ。

 世界の命運を託された14歳の少年シンジは、はたしてどう戦うのか? そして、セカンド・インパクトに隠されたキーワード「人類補完計画」の真実とは?

 すべての謎の鍵を握る碇ゲンドウは、シンジの苦闘をじっと見つめている……。

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プロダクションノート

「REBUILD」が可能にする「エヴァ」の新映像

 庵野秀明総監督とスタッフは、「REBUILD」(再構築)という前代未聞の新映像技法を提示する。

 従来、テレビアニメを劇場映画化する際には16ミリフィルムを拡大し、一部を手直ししていた。だがこの手法では画質が荒れ、「エヴァ」本来の映像テイストが損なわれかねない。新劇場版とは、スタッフが目ざす映像を新たに世に問うための作品づくりである。この旧来の手法は不適切なのだ。

 そこで考え出されたのが、「エヴァ」のエッセンスをそのまま受け継ぎ、新時代の映像へと《再構築》する技法「REBUILD」である。

完全新作でも旧作でもない、「新エヴァ世界」への融合

 導入は完全新作ではいけない。しかし、新しくもありたい。「新作であって新作でない」という難問を解く「REBUILD」とは、苦難の道を意味していた。

 まず、劇場の大きなワイドスクリーンに適合させ、最適な画面クオリティに調整するために、最新テクノロジーが総動員された。新たな観客は「2007年の新作」として認識し、さらに「エヴァ」を熟知した従来のファンも「まぎれもなく、これぞエヴァ」と深い感動を覚えるはず。この両立を可能とした秘密は、「解体と再構築」である。

 「解体」とは、旧作を素片に還すこと。物語的にもあらゆるテレビの要素が解体されているが、映像もまた素材にいったん還元された。10年以上も保存されていた貴重な原画、レイアウト(画面の設計図)をスタジオに結集し、検分した上で改めて「どう料理するか」の決定がくだされる。ビスタサイズに合わせて再フレーミングが行われ、画面構成のクオリティをアップすべくレイアウトの多くは描き直されている。原画も作画監督が現在の目で見直し、細かな手が加わえられた。キャラクターのフォルムや影のニュアンス、演技を必要に応じて修正、メカの描き込みも格段にレベルが上がっている。背景に関しても密度感、色彩、光と影の表現がより美麗になっている。

 柔軟な修正が可能なことを前提に、EVAシリーズのディテール、武器を中心に大量の新設定が描き起こされ、色彩もリニューアル。その新鮮さは驚嘆に値する。

手業がデジタルの潜在能力を引き出し、新たな感動を呼ぶ

 現在のアニメ制作はペイント、撮影以後の工程を「フルデジタル化」し、「2D=手描き」に加えて「3D=コンピュータ・グラフィックス」が導入されて映像が高度化している。「REBUILD」ではこの最新状況をふまえ、カットごとに最適な処方が選ばれている。

「使徒」の一部は3D表現に置き換えられ、予想を大きく超えるパワーアップを果たしている。超常能力の発現が大画面に展開し、強大なスペクタクルが眼前に迫る。モニタ表示や第3新東京市の兵装ビル群など、画面ディテールも3Dで細かく補強。映像のテイストは一段と深みを増す。

 「REBUILD」に最大の効果をもたらす技法は、「デジタル撮影」(コンポジット)だ。空気感、存在感、臨場感を、繊細な感情の機微に変えて伝える「映像の手ざわり」「エヴァのテイスト」。これを決定づけるのが、撮影だ。細密な調整をモニタ上で詰めることで、一発勝負のアナログ時代には至難だったデリケートなニュアンスが伝達可能となった。

 「REBUILD」は、過去の制作環境で抑圧されていた「エヴァの本質」を解き放つ。誰もが知っていながら誰もが未体験だった「エヴァ映像」は、あたかも拘束具を解き放った初号機のように、驚きと衝撃を巻き起こす。

 最後に「REBUILD」とは、「エヴァ」の原点である「手作りのアプローチ」を重視した技法であることを確認したい。デジタルはあくまでも映像を強化する「絵筆」。クオリティの高みを追及するため、もっとも駆使されたのは人間の「頭脳と手」である。その手業こそが、「新時代の新物語の感動」を呼ぶのだ。



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