ちょっと新宿でワイヤーアクション――「バイオニック コマンドー マスターD復活計画」を体験プレイ(1/2 ページ)

PS3/Xbox 360「バイオニック コマンドー」の最新作を前に、ダウンロード配信タイトルとしてまもなく発売される予定の「マスターD復活計画」を体験しに、カプコンに行ってみた。

» 2008年07月23日 10時30分 公開
[加藤亘,ITmedia]

ダウンロードタイトルといって侮ることなかれ!

 カプコンが1987年にアーケードゲームとして発売した「トップシークレット」は、後にファミリーコンピュータへ移植される際に「ヒットラーの復活」とタイトルを改め、海外版とゲームボーイアドバンス版が発売されるにあたり、キャラクターデザインや世界設定などを変更し、「バイオニックコマンドー」となった。

 2007年10月、英国で開催された「CAPCOM GAMER’S DAY」で発表されたプレイステーション 3/Xbox 360/PC用三人称視点のアクションゲーム「BIONIC COMMANDO」(バイオニック コマンドー)が、北米、欧州に続き、日本でも発売されると発表になったのが今年の1月だった。今回、20年ぶりに復活したワイヤーアクションが特徴の本作とは別に、昔ながらの「ヒットラーの復活」に新要素を加えつつリメイクした、Xbox 360/プレイステーション 3のダウンロード専用タイトル「バイオニックコマンドー マスターD復活計画」を体験する機会に恵まれた。


実に流ちょうな関西弁を操りながら説明してくれたベン・ジャッド氏

 「バイオニックコマンドー マスターD復活計画」を紹介してくれたのは、本作のプロデューサーを務めるベン・ジャッド氏。基本的にリメイクするにあたり、すべてのキャラクターやオブジェクトを3Dで書き直し、世界観を再構成しながらも、ファミコン版を踏襲したサイドビュースタイルの2Dアクションとしている。次世代機で発売する「BIONIC COMMANDO」の10年前という設定で、いわゆるシリーズ作をつなぐミッシングリンク的な役割をも担っている。


バイオニックアームが異彩を放っている主人公・スペンサー

 ワイヤーでステージからステージへ移動する痛快な“スウィング”アクションは健在で、新たに「バイオニックアーム」というギミックが登場している。バイオニックアームは、壁や天井にワイヤーを飛ばしスウィングを可能とするだけでなく、ドラム缶や兵士をアームでつかんで投げ飛ばすことも可能となった。当然、横への移動やしゃがむ以外、プレイヤーはジャンプすることができず、すべてをバイオニックアームに託すことになる。そのアクション要素こそ、本作の最大の魅力でもある。ジャッド氏は開発をするにあたり、ファミコン版を知るファンの気持ちを大事にしつつ、このスウィングの“難しさ”を、はじめて遊ぶユーザーにも理解できるよう考慮したのだとか。

 往年のゲームの中には、難しいからこそ語られるようになった名作も多い。カプコンの「魔界村」や「ロックマン」シリーズなどはその最たる例で、「バイオニック コマンドー」もまたしかりだ。その精神は残しつつ、本作にはチュートリアルや難易度設定(イージー、ノーマル、ハード、隠しの4段階)のほかに、イージーではスキマに落ちて死ぬことのないようにする、「アシストブロック」が採用されている。このアシストブロックは、「ロックマン」から着想を得ているとジャッド氏は語る。

エリアマップはこのようになっている

 本作は、3Dで開発されている「BIONIC COMMANDO」と同じエンジンを使っていることもあり、エフェクト効果も2Dながら、実にていねいに作り込まれている。銃を撃つと薬きょうが飛ぶなどの細かい効果は臨場感を高めてくれる。

 追加要素を挙げていくと、ゲーム中、敵を倒したりすると獲得できる六角形のスコアトークンをたくさん取ると、ステージのスコアが高くなるのだが、これはランキングに対応している。また、ボス戦も飽きがこないよう工夫が施されている。実際に体験したボス戦でも、ドラム缶を利用したり、スウィングを利用しないと位置取りができないなど、戦略的にも一筋縄ではいかないようだった。

 ほかには、ステージ上に配置してある「通信端末」エリアでは、スコアトークンなどを獲得できるハッキングと呼ばれるパズル仕立てのミニゲームがあったり、隠し要素として懐かしの「弥七」が登場したりと遊び心も忘れていない。さらに、ランキングにも対応している「チャレンジルーム」(50個以上)と呼ばれるそれぞれ8つの課題を好記録でクリアすれば、スウィングの技を高められるといった修練の場も用意されている。

 ジャッド氏は、「バイオニックアーム」を使用したスウィングアクションに、従来のものにはなかった「横投げ」が追加されていると解説する。横投げとは、空中にいる時にワイヤーを横に飛ばすというアクションで、これが加わることでゲーム性を損なうことなく、新たなステージのバリエーションを生むことに成功したのだとか。

通信端末では本部との通信も可能。ストーリーを補う
バイオニックアームでつかんだドラム缶を引き寄せて抱きしめることができる。これを敵に放りこめばダメージもでかい

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/18/news004.jpg 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  2. /nl/articles/2405/18/news066.jpg 「なぜ今になって……」 TikTokで“15年前”の曲が大流行 すでに解散の人気バンド…… ファン驚き 「戸惑いが隠せない」
  3. /nl/articles/2405/18/news055.jpg ガチ“別人級”……凄腕メイク術駆使したビフォアフが「日本の頂点」と話題、“フォロワー数580万人”の美容系インフルエンサー
  4. /nl/articles/2405/18/news003.jpg 0歳娘がはじめて歩けた瞬間、パパの顔を見て…… 号泣必至の“表情としぐさ”に「やったねえ!すごいねえ!」「かわいくて涙が」
  5. /nl/articles/2405/15/news106.jpg 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  6. /nl/articles/1611/04/news117.jpg 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  7. /nl/articles/2405/18/news023.jpg 死んだはずのスズメバチ、お尻をよく見てみると…… 「亡者の執念発動してますね」「だから怖いんだよな」油断できない生命力におののく声
  8. /nl/articles/2405/18/news068.jpg 『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博がXで怒り 立て続く“誤配”で「三度目です」「次はもう知らん」
  9. /nl/articles/2405/17/news026.jpg トリミングでシーズーを「ハムスターにしてください」とお願いしたら…… インパクト大の完成形に「可愛いーーー」「なんて愛おしい鼻毛カール」
  10. /nl/articles/2405/17/news022.jpg 妻が作ったキャラ弁にフランス人夫と3歳娘が大爆笑! 「怖い」と言われた完成形に「蓋開けた瞬間w」「一緒に笑っちゃいました」
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評