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国内ゲーム産業は成熟期を迎え、成長できるのか――「ゲーム産業の分析と波及効果調査」に関する説明会開催

CESAは、ゲーム産業における魅力や波及効果を数値的に検証すべく調査を実施。今回、その調査結果がまとまったということで、報告が行われた。

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 社団法人コンピュータエンタテインメント協会の調査広報委員会では、ゲーム産業における魅力や波及効果を数値的に検証すべく、日本総合研究所に委託し「ゲーム産業の分析と波及効果調査」を実施した。今回、その調査結果がまとまったことを受け、説明会が催された。

 周辺需要を含めたゲームソフトウェア産業の日本国内の経済波及効果は、約1兆円と言われている。これは、国内のゲームソフトウェア市場規模は3823億円、約1000本の新タイトル(2007年度実績「2008CESAゲーム白書」より)現状を鑑み、これらのデータおよび企業のデータから関連書籍、アニメ、キャラクターグッズなどの周辺投資まで含めて算出されている。

 今回の調査では、経済波及効果およびゲームソフトウェア産業に焦点を当て、その成長性、収益性、国際性を他産業と比較分析、課題を抽出し提言をまとめるといった主旨のもと行われた。

 まず経済波及効果についてだが、ゲームソフトウェア産業を企画・企画・開発・プロモーション・流通・販売にかかる投資と周辺投資があるととらえ、これらの活動に対する需要をもとに経済効果を算出している。算出方法は、据置型と携帯型およびタイトルの販売本数を大きく6つのカテゴリーに大別。ゲーム開発・販売の乗数効果を2.30〜2.33倍程度と算出した。この乗数は、自動車産業などの製造業を除き、医療や情報通信業、サービス業と同等で、高い水準を維持してにあることが分かった。市場規模3823億円のゲーム産業がもたらす経済波及効果としては、ゲーム開発・販売がもたらす経済波及効果が7411億円、周辺投資がもたらす経済波及効果が2850億円、合算して1兆261億円となった。

 報告では、ゲーム産業と他産業との比較による産業分析も行われた。比較する産業としては、エンターテインメント産業で消費者と直接の接点がある商品を提供し、国際的な存在感ある産業を選定。一定以上の産業規模や産業セグメント情報が公開されているものなどを参考にしている。

wk_081001cesa02.jpg 任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントはハードを含むため、包括できなかった点は残念なところ
wk_081001cesa03.jpg ここ5年の産業規模(国内外の出荷額ベース)の年平均成長性率はゲーム産業がトップ。ただし、下位メーカーのデータも含まれれば多少落ちることになるのは否めない
wk_081001cesa04.jpg 利益率はやや下降傾向にあるが、他産業に比べて高い値を維持している。ビックタイトルが発売されるとハード販売を牽引することが多分にあると効果は認めるものの、その影響までは集計できないのが現状だ

wk_081001cesa05.jpg ゲーム産業の輸出割合は増加傾向にあり、50%を超えている。国内で生産するものを輸出するという観点では、ゲームは一般的に国際性が高いと言われる自動車並みに海外マーケットで事業を展開している
wk_081001cesa06.jpg 外国人の株主比率は数年で上昇。やはり上昇割合はトップ
wk_081001cesa07.jpg ゲーム産業は、この調査において堅調であることが示されたが……果たして

 この調査からは、国内市場が成熟に向かう中、さらなる産業拡大のためにはグローバル化が必須であると説明する。海外ユーザーのテイストを熟知するプロデューサーやディレクターなどの人材育成や確保、現地開発体制の整備、進出国の需要に合わせたマルチプラットフォーム対応、販路開拓や海外パートナーの交渉力強化、異なる商習慣への対応などの課題を克服する必要があるとしている。

 また、開発費の高騰への対応も急務だ。共通のミドルウェアなどを業界全体で共有し生産性を向上させるなど思い切った施策を打つことも必要と解説。世界各地域ごとの嗜好性を考慮し、最適な開発体制の整備、コアではない部分の開発を海外に委託するなどもより進めていくべきと提案していた。

 説明会ではさらなる発展のためには、グローバル化とともに、ゲームオリジナルの世界観を築き、ゲームを起点としたクロスメディア展開などにより、周辺産業を取り込んでいくことも重要なポイントと紹介。クロスメディア展開促進のためには、やはりリーダーシップを取るべきプロデューサーなどの人材育成・確保・地位向上が必要であり、資金力向上を念頭に置いて取り組むべきだと結論を出した。

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