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PPPoEクライアントのインストールと設定

 ADSL回線を使ってインターネットに接続するには,ADSLモデムと直結するパソコンに「PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet)クライアント」と呼ばれるソフトウェア(本来の意味はプロトコル名)をインストールしなければならない。今回はFig.2に示したように,LinuxサーバとADSLモデムとを直結するため,LinuxサーバにPPPoEクライアントをインストールすることになる。

 PPPoEは,ダイアルアップ接続時に使われる「PPP(Point to Point Protocol)」のEthernet使用版である。利用するユーザーは,プロバイダから割り当てられたユーザーIDやパスワードをPPPoEクライアントを使ってADSLプロバイダが提供しているPPPoEサーバーに提示する。これによりPPPoEを受け付けるサーバ側からIPアドレスが割り当てられて,インターネットと接続することができるようになるわけだ。

 PPPoEクライアントのソフトウェアは,ADSLプロバイダによって提供されている。しかしプロバイダによっては,Windows用やMacintosh用のPPPoEクライアントは用意されていても,Linux用のものは提供されていないこともある。その場合には,ここで紹介するような汎用PPPoEクライアントを利用することになる。

 PPPoEクライアントのソフトウェアは,幾つかあるが,今回はRoading Penguin Software社のRP-PPPoEというソフトウェアを利用することにしよう。


フレッツ・ADSLでは,Red Hat Linux用のPPPoEクライアントが提供されている(提供されているのは本稿で説明するRP-PPPoEではない)。そのため,RP-PPPoEを利用する必要はない。しかし専用のバイナリファイルであるため,Red Hat Linux以外のLinuxでは使えない可能性が高い。それに対し本稿で説明するRP-PPPoEは,ソースファイルも公開されているので,コンパイルすればRed Hat Linux以外のLinuxでも利用できる。

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