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SANEの設定とインストール
 Linuxでスキャナを使うためのドライバ使用には幾つかの選択肢がある。ここでは,一般的だと思われるSANEを挙げて解説をしていこう。


SANEのホームページでは,動作サポートされているスキャナモデル一覧がある。これらの一覧表を見て,自分が持っているモデルがサポートされているか確認するとよいだろう。

SANEのインストール
 SANEは,Red HatのRPMパッケージとしても提供されている。2001年8月の原稿執筆時点では,最新版(バージョン1.0.5)のRPMパッケージが見つからなかったため,ここではソースファイルから構築してインストールする方法を解説しよう。

 まず最初にSANEのソースファイルをダウンロードする。SANEのソースファイルは,ftp.mostang.com/pub/sane/からダウンロード可能だ。

 SANEのソースファイルは,ドライバ部の「バックグラウンド」と,X Windowの表示部である「フロントエンド」の2つに分かれている。前者は,sane-backends-1.0.5.tar.gz,後者はsane-frontends-1.0.5.tar.gzだ。この2つのファイルをダウンロードすればよい。

SANEをmakeする
 次に,ダウンロードしたファイルを展開(解凍)してインストールに移ろう。

 まずは,バックエンド部のソースから始めよう。ダウンロードしたsane-backends-1.0.5.tar.gzを次のようにして展開する。

$ tar xzvf sane-backends-1.0.5.tar.gz

 sane-backends-1.0.5というディレクトリができるので,次のようにしてカレントディレクトリを移動する。

$ cd sane-backends-1.0.5

 あとは,次のようにconfigureコマンドを実行した後,makeをすればよい。

$ ./configure
$ make

 最後に,rootユーザーとしてログインして所定のディレクトリにインストールするためにmake installを実行する。

# make install

 同様の操作でフロントエンド部もインストールしよう。まずは,次のようにしてフロントエンド部のファイルであるsane-frontends-1.0.5.tar.gzファイルを展開する。

$ tar xzvf sane-frontends-1.0.5.tar.gz

 sane-frontends-1.0.5ディレクトリができあがるので,カレントディレクトリを移動した後に,configureコマンドを実行,さらにmakeを行う。

$ cd sane-frontends-1.0.5
$ ./configure $ make

 最後にrootユーザーとしてログインしmake installする。

# make install

 以上でインストールは完了だ。

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