スパムメールを防御する

 スパムメールの一番の対策は「インターネット上でメールアドレスを公開しないこと」になる。ただし,ホームページなどにメールアドレスを記載せず,友人だけにメールアドレスを教えていたとしても,何らかの拍子にメールアドレスが漏れてしまうことは考えられる。そこからスパムメールが来てしまうかもしれない。このため,スパムメールを回避するには,やはりフリーメールアドレスや転送アドレスを使用するほうがよいのかもしれない。

 フリーメールアドレスはHotmailやYahoo!メールなどの,無料で使えるメールアドレスだ()。一般的なWebメール(ブラウザ上でメールの送受信を行う)に加え,最近ではPOPアカウント(通常のメールソフトでメールの送受信を行える)を配付してくれるフリーメールサービスもあり,これらを複数利用することで,スパムメールを分散することが可能になる。本来のメールアドレス(プロバイダから与えられたメールアドレス,会社で与えられたメールアドレスなど)はインターネット上では公開せず,フリーメールアドレスとして取得したアドレスを,使用目的に合わせて公開していくわけだ。1つでもよいが,いくつかの用途に合わせて複数のメールアドレスを作成しておくとよい。

表■おもなフリーメールサービス

サービス名
送受信方法
メールボックス容量
Web
POP
Exciteメール
×
3MB
freemail
10MB
gooフリーメール
×
6MB
Hotmail
×
2MB
JMAIL.CO.JP

(有料)
20MB
MailCity
×
4MB
Yahoo!メール
6MB
インフォシークメール
×
3MB

※2001年7月10日現在

 たとえば出会い系サイトであれば,それ専用のメールアドレスを作成する。すると,それに類するスパムメールが送られてくることが多い。アダルトサイトであれば同様にアダルトサイトへの勧誘メールが届くケースが多いことに気付くだろう。もちろんそれ以外のスパムメールも受信することになるが,もしスパムメールが多くなり,そのメールアドレスが使いにくくなれば,該当するメールアドレスの利用を止めてしまえばよい。転送メールアドレスも同様に,転送メールアドレス(公開用)→本来のメールアドレス(またはフリーメールアドレス)という設定を行っておけば,スパムメールを排除したいときには,同様に利用を止めてしまえばよいわけだ。

 ほかにもスパムメールにエラーメールを返信し,スパムメールのリストから削除させる方法もあるが,返信アドレス自体が虚偽の可能性もあるため,あまりおすすめできる対策法ではない。

 しかし,フリーメールを利用するのはイヤだ,数多くのメールアドレスは管理が面倒だという人もいるに違いない。そのときには,すでに利用しているメールアドレスであれば,メールサーバ上でSubjectを参照して不要なメールを削除したり,フリーソフトウェアの「アンチスパムソフト」などを使用して,不要なメールを削除するのもよいだろう。また,メールサーバがIMAPに対応しているのであれば,POPではなくIMAPを使用して,不要なメールは受信せずに削除してしまうのがいちばんだ。

 次回は「メール爆弾」について解説しよう。

[TTS,ITmedia]

PREV 5/5 space