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Active Directoryの概要

 Active Directoryディレクトリサービスは,Windows 2000 Server(Advanced Server,Datacenter Serverも含む。以下同じ)で新たに導入されたディレクトリサービスであり,Windows 2000の中核となる機能である。

 ディレクトリサービスとは,第一義的には,ネットワーク内の各種リソースを集中管理することで,それらのリソースをユーザーから利用しやすい環境を提供する仕組みである。たとえば,Windows 95やWindows 98,Windows NTで採用されているローカルユーザーの管理やワークグループによる管理も,Windows NT Serverで構成されたドメイン(NTドメイン)によるユーザーとコンピュータの管理も,広い意味では「ディレクトリサービス」ということになる。実際,Microsoftの発行している文書のなかには,NTドメインを「ディレクトリサービス」と表現しているものもある。しかし一般的には,より高度な管理機構やセキュリティ機能などを備えたシステムのことを,「ディレクトリサービス」と呼んでいる。

 Windows NT Serverで構成されるNTドメインをディレクトリサービスと呼ぶのには躊躇いがあるとしても,その後継OSであるWindows 2000 Serverに搭載されているActive Directoryは,間違いなくディレクトリサービスと呼ぶに相応しい高度なシステムである。

 ここではまず,従来のNTドメインの問題点を検討したあと,それがActive Directoryでどのように改善されたのかを含め,Active Directoryの概要と実際の操作を解説する。

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