5分で絶対に分かる内部統制5分で絶対に分かる(4/6 ページ)

» 2006年09月28日 12時00分 公開
[西脇 資哲@IT]

3分−内部統制を義務付けるSOX法とは?

 内部統制の整備は法律で義務化されているのがポイントです。義務化されしかも、違反した経営者には罰則が適用されるため、企業側が慌てて躍起になって取り組もうとしているのです。米国の罰則はインサイダー取引などの違法行為では最長25年の禁固刑、内部統制義務違反で最長25年の禁固刑という非常に厳しい内容になっています。

 内部統制を義務化している法律は、米国の場合は2人の議員(SarbanesさんとOxleyさん)によって提案され、2002年7月に制定された法律です。通称SOX法と呼ばれる法律です。正式名称は「The U.S. Public Company Accounting Reform and Investor Protection Act of 2002」です。

 日本はこの法律をお手本にした「金融商品取引法」と「会社法」が内部統制を義務化しています。通称日本版SOX法と呼ばれている金融商品取引法では、「内部統制報告書の作成」と「内部統制報告書に対する監査証明の義務付け」を求めています。会社法にも「会社の業務の適正を確保するための体制を構築しなければならない」との記述があります。

 つまり、日本における内部統制の実現はこれらの法律に書かれている義務を果たし、しっかりと法律を守るということなのです。金融商品取引法で記述されている内部統制の項目には「財務報告に係わる」という枕詞(まくらことば)が付いています。つまり企業会計にかかわる部分が対象となっているのです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ