グリーンITの定義について、もう少し詳しく見てみましょう。ある言葉が世の中で注目を浴び始めた時期はどうしても定義が振幅し、人によって異なる意味で使用されることが多いようです。グリーンITもその例外ではありません。
まず、“環境に貢献する”とは、主に温室効果ガスの排出量を削減することを指します。消費電力を削減することは、間接的に火力発電所の負担を減らすことから、温室効果ガスの削減に貢献します。また、産業廃棄物の削減や紙の使用量の削減、化石燃料の消費量削減なども含まれることは、いうまでもないでしょう。
グリーンITは大きく「ITによるエコ」と「ITにおけるエコ」に分けられます。「ITによるエコ」とは、ITを使うことで環境に貢献することです。「ITにおけるエコ」とはITを利用する際にできるだけ環境に配慮することです。通常、企業向けIT業界では後者を指してグリーンITを呼ぶことが多いのですが、前者も含める場合もあるので注意が必要です。
さらに、「ITにおけるエコ」はIT機器の製造段階におけるエコ、IT機器の廃棄段階におけるエコ、IT機器の利用段階におけるエコに分けられます。この最後の項目、特にデータセンター環境における電力消費量削減を指して、グリーンITと呼ぶこともあります。
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