5分で絶対に分かるグリーンIT5分で絶対に分かる(5/6 ページ)

» 2008年03月21日 12時00分 公開
[長谷川 長一,@IT]

4分−仮想化とグリーンITの関係

 データセンターの電力消費量削減に関して、多くの人が見逃しているポイントとして、サーバやストレージの利用率を上げることで、実質的なグリーン化に大きく貢献できるという点があります。

 いくら消費電力が小さな機器を使っても、その使用率が低いままであれば、決して環境に優しいとはいえません。業務的な価値を提供しないままで、機器が電力を消費し、熱を発生している状況です。

 残念ながら、企業内の典型的なIT環境においては、小型サーバやストレージの利用率は高いとはいえず、30%程度以下であることが多いようです。

 「ハードウェアはどうせ安いのだから、利用率など気にしないでどんどん購入すればよいのだ」という考え方は、グリーンIT的には決して適切とはいえません。これらのサーバ上のアプリケーションを少数の大型サーバに集約し、高い利用率で稼働することで、実質的な電力消費量を削減することができます。

ALT 図4:仮想化によるエコ効果

 さらに、サーバ仮想化やストレージ仮想化のテクノロジを利用することで、もっと利用率を向上することができます。意外に思われるかもしれませんが、仮想化テクノロジを使って大型サーバを適切に使えば、小型サーバ中心の構成よりも地球に優しいIT基盤を作ることが可能なのです。

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