あどみちゃんが新社会人へ送る“5つの超常識”特別企画 超常識シリーズ(5/6 ページ)

» 2008年03月28日 12時00分 公開
[構成:@IT情報マネジメント編集部, イラスト:カトウナオコ,@IT]

超常識その4:運用管理も最終的には「人」が命

 情報システム部に配属されて最初の仕事が、業務システムやネットワーク、ユーザーのPCなどIT管理であることも多いでしょう。

 IT管理という仕事は多岐にわたります。守備範囲が業務システムだけ、ネットワークだけ、ユーザーのPCだけであっても、ハードウェアとソフトウェアの双方で、パフォーマンスやセキュリティ、障害などさまざまな点を常日ごろから考慮する必要があります。

 総じていえるのは、IT管理もほかの多くの仕事と同様に、試験問題を解くような理屈だけでは進んでいかないということです。

 まず、社内にすでに存在するシステムやネットワークは自分で構築したものではないため、「なぜこうなっているのだろう、理想的にはああなっているべきなのに」と思うこともあるでしょう。こうした疑問を持ち続け、IT環境の向上を目指すことは重要ですが、まずはどういう経緯や制約があった上で現在の環境ができているのかということを理解する必要があります。

 ITを使うのは最終的には人間であるということもよく認識する必要があります。特にセキュリティ管理にはこれが当てはまります。完全なセキュリティというのはおそらく存在しません。

 セキュリティ対策を強化すればするほど、ユーザーにとっての利便性は低下します。不便な仕組みを十分な説明もなく押し付けると、ユーザーは必ずこれを回避する方法を考えて、結局セキュリティが低下してしまうことになります。経営陣からのサポートを取り付けたり、密なコミュニケーションを図ることで、ユーザーの理解を得て現実的な対策を継続的に取らなければならないのです。人の理解を得ること、そして人をうまく動かすことを考えてください。

 そしてシステムも、いわば子どものようなものです。健康状態を常に気にかけてあげることで、元気に活躍してくれるはずです。

【超常識単語】
ITIL
SLM
PDCAサイクル

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ