5分で絶対に分かるCIO5分で絶対に分かる(2/6 ページ)

» 2008年09月11日 12時00分 公開
[木暮 仁,@IT]

1分−CIOの任務=ITガバナンスの確立

 ITガバナンスとは、「組織体・共同体が、ITを導入・活用するに当たり、目的と戦略を適切に設定し、その効果やリスクを測定・評価して、理想とするIT活用を実現するメカニズムをその組織の中に確立すること」(@IT情報マネジメント用語事典)です。

【関連リンク】
連載:ITガバナンスの正体(@IT情報マネジメント)

 このことから、“CIOの任務”とは、ITガバナンスを確立することだといえます。

 また、CIOの任務には「経営戦略をIT戦略に展開すること」と、「ITによる経営改革を提案すること」の2つがあります。

 例えば、ITのインフラ整備を例に取ると、ITインフラだけでは利益を生み出しません。しかし、ITインフラが整備されていれば、個別のシステムを安価かつ迅速に構築できます。このように全体最適化の観点から、全体計画を策定することがCIOの役割の1つなのです。

 ITの活用では、単に情報システムを構築するだけでなく、業務の仕方を抜本的に改革する必要があります。しかも、その関係者は社内の部門だけでなく、関係企業や顧客など社外の関係者が数多くいます。それら関係者の協力を得ることが、IT化の成功には不可欠なのです。

ALT CIOがするべきことの関係図

 CIOがこのような任務を達成するためには、「経営者と密接な関係があること」と「IT部門やほかの部門に対して強い指導権限があること」の2点が必要です。そのため、大企業では常務以上の人、中小企業では社長がCIOになるのが適切なのです。

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