5分で絶対に分かるモデリング5分で絶対に分かる(2/6 ページ)

» 2011年12月27日 12時00分 公開

1分 − UMLとは?

  UMLとは「統一モデリング言語」という名前の通り、図を使ったモデルの表記方法を統一したものです。表記方法が人によってまちまちでは誰にでも正しく伝えることはできませんが、統一しておけば解釈に間違いがないからです。そうした表記法の1つである「クラス図」とは、クラス間の関係を表すダイアグラムとなっています。では「クラス」とは何でしょうか。ここでは理解を進めるために、具体的な例でお話しましょう。

参考リンク
5分で絶対に分かるUML(@IT情報マネジメント)

 UMLは「言語」だと述べましたが、例えば「人は、会社で働く」という文章なら、 UMLでは図2の下段、四角を線で結んだクラス図で表現します。以下の図のように、「人」や「会社」といった名詞は「クラス」、「働く」といった動詞は「クラス間の関連」と考えます。

ALT 図2 「人」や「会社」などの名詞は「クラス」として扱い、「働く」などの動詞はクラス間の関連を示す

 ポイントは、UMLを使えば、以上のように名詞は「クラス」、動詞は「クラス間の関連」だと、機械的に落とし込むことができる点です。機械的ですから、誰もが間違いなくクラス図を書けますし、逆にこのクラス図から「人は、会社で働く」ということを誰もが間違いなく読み取ることができます。

 こうしたモデリングは、よく文章を書く作業と対比されます。モデリングの対象を、簡単・明瞭かつ正確な文章で書くことができれば、ほぼ機械的にUMLに落とし込むことができます。逆に、UMLで表現できないということは、日本語として表現できていない、ということであり、そこには必ず誤解の芽が潜んでいるということになります。

 つまりUMLは、システム開発など、情報に誤解があったまま進めてしまってはいけない作業を、正確・確実に進める上で非常に有効な言語なのです。

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