5分で絶対に分かるモデリング5分で絶対に分かる(4/6 ページ)

» 2011年12月27日 12時00分 公開

3分 − クラスと集合

 そして、オブジェクト指向を理解する上で、最初の壁になるのが、実はこのクラスとインスタンスの理解なのです。クラスは抽象概念で、インスタンスはクラスに属するオブジェクトの実例となるわけですが、これは 2分で説明したように、普通名詞をクラス、固有名詞は「オブジェクトの候補」、すなわちインスタンスと考えると、さらに分かりやすくなると思います。

 もう1つの考え方は、クラスは「集合」、インスタンスは「集合の要素」と捉える方法です。つまり、クラスとは「同じ種類のオブジェクトを集めたもの」であるというわけです。これを言い換えれば、クラス図は集合の間の関係を示すものであり、オブジェクト図は「集合に含まれる各要素間の関係を表すもの」となります。

 これを整理したのが以下の図4です。クラス「人」のインスタンスである「Aさん」は、集合「人」の一要素であり、クラス「会社」のインスタンスである「U株式会社」は、集合「会社」の一要素でとなります。そしてオブジェクト間のリンクで、集合に含まれる各要素間の関係を表しています。オブジェクト図とクラス図を使えば、このように事象を単純化して、分かりやすく、誤解なく表現することができるのです。

ALT 図4 オブジェクト図とクラス図を使えば、事象を単純化して、分かりやすく、誤解なく表現できる

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