絶大なる「小泉メルマガ」効果 首相官邸 www.kantei.go.jp 村山総理就任時の94年、内閣の政策を広く国民にアピールする目的で誕生。情報収集、HTML記述、英語版制作まで広報室内で手がけている。現在のメルマガ登録数は約225万人
一歩踏み込んだ作品解説が魅力 千と千尋の神隠し www.sentochihiro.com エンターテインメントの世界で2001年一番の話題作といえばコレ。世界的ヒットといわれた「もののけ姫」をすでに興行収入で大きく上回った同作の公式サイトは、比較的文字が多く、どちらかといえば大人向けの作り。とくに「作品解説」は通り一遍のあらすじ紹介にとどまらず、その世界観が持つ意味、キャラクター設定に込められた風刺まで丁寧に掘り起こした優れモノ。息をのむほどに美しい画像とともに、映画の余韻を堪能したい
2001年もお騒がせな巨大掲示板群 2ちゃんねる www.2ch.net 相次ぐ板削除、夏の終わりのオークション騒動と、2001年もなかなかにお騒がせだった巨大匿名掲示板群・2ちゃんねる。テレビなどに大きく取り上げられた前回と比べ、同じ話題賞でも今回の方が順位を上げているのが興味深い。これは管理人・ひろゆき氏の積極的なマスコミ露出のたまものか、ユーザーの裾野が広がっている表れなのか。ともあれ他人の腹の中をのぞいているような感覚は、なかなかほかでは味わえない
午前中の発表事項が午後には記載されるなど、ニュースサイト並みの速報性を誇る首相官邸ホームページ。頻繁な更新とメールマガジンによる積極的な話題提供が高い支持につながったのではないかと、内閣広報室の荒木健司氏は分析する。
現在のサイトの運営スタッフは10名。その半分近くの労力を「小泉内閣メールマガジン」に充てている。まだ記憶に新しい小泉総理の所信表明演説で決まったのは(メールマガジンを)“やる”ことだけ。さぞや戸惑っただろうと思いきや、「具体的な内容は白紙の状態から考えました。新しい試みなので、いろいろと考えたアイデアを実現しやすいんです」と、スタッフも楽しんで作っている様子がうかがえる。
2001年12月には官邸ホームページ自体がiモード、J-スカイ、EZwebと主要キャリアの携帯電話に対応。同時に、携帯電話・PHSへのメールマガジン配信も始まった。今後の展開は? 「内閣としては、あくまでも政策を見てほしい。政策紹介のページをもっと見やすくすることが今後の課題です」と荒木氏。自国の内閣のホームページを興味を持って眺められる、国民としてこれは確かに幸せなことに違いない。
政治関連のサイトがこれだけ話題になるのは、それ以外に見るものがなかったインターネット草創期のころ以来です。そもそもインターネットには、上から情報を押し付けられるようなピラミッド型情報伝達は合いません。インパクトのあるキャラクターで広い支持を集めるか、草の根でじわじわと浸透するか、そのどちらかでしょう。「首相官邸」が高い支持を得たのは、あくまで小泉首相というカリスマ性のあるキャラクターのなせる技。首相がメールマガジンを発刊するという手法が話題を集めたのは確かですが、森前首相が同じことをしてもここまでブレイクしたか疑問です。リアル世界の話題度がこのランキングにも反映されているんですね。インターネットは決して限られたオタクのものではなく、すでに一般に定着していることの証ともいえます。
そのメディアから話題が生まれているか? それはメディアの強さを測る1つの尺度でもあります。今後は「2ちゃんねる」に代表される「ネット発」の話題がもっと増えることを期待したいです。2002年には、ブロードバンドを生かしたビジュアル系サイトも話題に上ってくるでしょう。