速度が遅い原因で最も多いのは電波状態が悪いケースだ。アクセスポイントと無線LANカードの距離が離れていたり、間に電波を遮るもの(金属やコンクリート)があると、電波状態が悪くなり、速度が低下してしまう。アクセスポイントの設置場所を変更してみるといいだろう。
ただし、無線LANの速度は11Mbpsといっても、実際に出るのは5〜6Mbps程度が普通だ。速度が遅いといってもこのレベルであれば問題ない。100BASE-TXなどの有線LANに比べて遅いと感じるのは当然だ。
無線LANの通信範囲は、通常100m前後となっている。しかし、これはあくまでも見通しのよい場所での理論値だ。このため、アクセスポイントと無線LANカードの間に扉や壁などの障害物があると、この距離は極端に短くなってしまう。
また、無線LANの電波は横方向に広がる性質を持っており、上下方向には弱いという特性がある。このため、家の2階などには電波が届きにくくなってしまうわけだ。
このような場合は、アクセスポイントの設置位置を工夫することで対応する。1階に設置するのであれば、なるべく高い位置で、かつ家の中心になるようにアクセスポイントを設置すると電波が届きやすくなる。高い位置に設置するのが難しいのであれば、逆に2階に設置するのもいい方法だ。
それでも電波状況が改善されないときは、別売りの外部アンテナなどを利用するといいだろう。このような外部アンテナを利用すると、送受信する電波を強くすることができるため、これまで電波が届かなかったような場所でも問題なく受信できるようになる。利用してみるのも手だ。