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Yahoo! Internet Guide 2003年2月号 2002年12月27日(金)
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パソコンにコピーできるCCCD
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レーベルゲートCDは取り込み時にネット認証が必要

手レコード会社が続々とコピーコントロールCD(CCCD)を投入する中、静観の構えを見せていたソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)だが、2002年11月20日、ついに独自形式によるCCCD「レーベルゲートCD」を発表した。

 レーベルゲートCDはほかのレコード会社が採用している方式とは異なる形のCCCDだ。具体的には、CDにそれぞれ固有の番号を振り、その番号を基にインターネット経由で認証を行うことでパソコンに取り込める。

 ただし、取り込みが可能といっても従来のCDのようにリッピング(CDの楽曲をパソコン上で扱えるWAV形式に変換すること)が行えるわけではない。あくまで認証後にソニーの開発した「MAGIQLIP」というソフトを使って、レーベルゲートCD内に入っているATRAC3形式の音声圧縮データをパソコンにコピーし、再生もMAGIQLIPで行うという仕組みになっている。

レーベルゲートCDの仕組み

図
レーベルゲートCDは、オーディオ機器でのみ再生できるエリア(1)、パソコンで再生できる暗号化済みファイルと再生ソフトを収録したエリア(2)、CD1枚ごとに振られた固有のシリアル番号が書き込まれたエリア(2)の3構造
レーベルゲートCDロゴ 通常、CCCDはパソコン上にデータとして取り込むことはできないが、レーベルゲートCDはネット経由で認証を行うことで、パソコンにデータを取り込める。ただし、データ形式はATRAC3、利用ソフトはMAGIQLIPに限られる。初回のみ無料でコピー可能。2回目以降はCD内のトラック数×200円が課金される。取り込んだパソコンからNet MDなどのOpenMG対応機器へは転送可能。2003年1月22日以降、ソニー・ミュージックグループの国内邦楽レーベルから発売されるシングル(12cmCD)については、原則としてすべてレーベルゲートCDとなる

 今回のレーベルゲートCD開発に中心的な役割を果たしたSMEの秦幸雄氏は、CCCD導入の理由を「違法なデジタルコピーに対抗する必要があった」と語る。だが、違法コピーが横行しているとはいえ、現状のCCCDは再生できる機器の保証がないという問題を抱えている。このことについてはどう考えているのか?

「機器の再生保証という話でいえば、現状のCDでも100%の再生保証があるわけではない。また、同じ製品でも発売時期によって中のドライブが変わることがあるので、『この機種ならば問題なく再生できる』と発表するのも現実的に難しい。悩ましいところだが、ごく一部の再生できない人のために、著作権やアーティストの権利をないがしろにするわけにはいかない。より多くの機器で問題なく再生でき、より強力にコピーを防止できる技術が登場すれば、当然そちらに切り替えていくつもりだ」(秦氏)

 最近はパソコンで音楽を楽しむ人も多く、CCCDはそうした楽しみを一方的に奪うものだ。認証を行うことでパソコンに取り込めるようにしたことは、パソコンユーザーに配慮してのことだという。確かに取り込んだ楽曲はOpenMGに対応したNet MDなどの機器に転送することもできるようになっており、これまでのCCCDと比べてもユーザビリティは高い。SME以外のレコード会社にとっても、レンタルや友人どうしの貸し借りでさらにお金を取れる可能性ができたという意味で、レーベルゲートCDを導入するメリットはある。「過渡期のものではなく、今後はネットで認証することで、デジタル著作権保護をやっていくというSMEとしてのビジネス判断」(秦氏)というレーベルゲートCDは、今後のCCCDの向かうべき方向を示しているのかもしれない。

レーベルゲートCD FAQ

自分のCDプレーヤーで再生されない可能性は?
CD-ROMドライブを使ったMP3対応プレーヤー、CD-R/RW対応プレーヤー、カーステレオ、DVDプレーヤーなどでは再生されなかったり、音飛びを生じる可能性がある。メーカーのサイトに情報が出る場合もあるのでチェックしてみよう

レンタル店でのCDはどうなるの?
一番最初にCDからパソコンへデータを取り込んだユーザーは無料だが、2回目以降のユーザーは有料となってしまう。レンタル・販売大手のTSUTAYAでは、「1回目の認証は無料になるが、お客様がその商品を借りる時点でそのCDが過去に認証を受けたものかどうか判別できないため、『原則有料』と案内する。また、従来のCCCDとレーベルゲートCDの違いがわかるような告知物を売り場に置く予定」(広報)とのこと

どうしてもパソコンに取り込んでCD-Rに焼いたりMP3にしたいんだけど……
CDプレーヤーのアナログ出力とパソコンのアナログ入力をケーブルで接続するか、市販のデジタル入出力ユニットを購入し、CDのデジタル出力とデジタル入出力ユニットのデジタル入力を接続すれば、録音できる。この方法で自分で楽しむ分には法律違反にならない

レーベルゲートCD www.sonymusic.co.jp/cccd


Focus

Photo ソニー・ミュージックエンタテインメント
デジタルネットワークグループ本部長
秦 幸雄氏
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Macへの対応については、「MAGIQLIPのMac版が出れば簡単に応用できる。現在Mac版を開発中でなるべく早く対応したい」とのことだ


文/津田大介
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