光ファイバーがタダで引ける！ 各プロバイダの「初期費用無料」キャンペーンを見逃すな

超高速で安定した通信が可能なFTTH（Fiber To The Home：家庭向け光ファイバー回線）サービス。これまでは初期費用、月額費用ともに高価な“高根の花”のイメージがあった。ところが、この春から基本工事費無料、月額料金無料などのキャンペーンがスタート、そのイメージが急速に崩れつつある。

フレッツの街頭キャンペーン。NTT東日本が値下げをCMで大々的に宣伝していることもあり、多くの人が興味を示しているようだ（新宿駅新南口にて）

　しかも、キャンペーンを展開しているのは1社だけではない。下の表を見ればわかるように業界全体に広まっている。これは裏に何かありそうだ。そこで、工事費無料、5か月料金無料キャンペーンを展開している「ぷらら」に話を聞いた。

「FTTHキャンペーンがこの時期に集中したのは、引っ越しシーズンなどいろいろな理由がありますが、中でも大きいのは、NTT東西がBフレッツの割引キャンペーンを始めたこと」と、ぷららサービス企画部コンシューマビジネス担当チーフの平林司氏は、NTT東西の“追い風”を理由にあげる。

	キャンペーン名	プロバイダ	特典内容	締め切り
B フ レ ッ ツ	つないで無料キャンペーン	BIGLOBE	NTT工事費無料、月額料金6か月無料	5月15日
	B・B・Bキャンペーン	@nifty	NTT工事費無料、月額料金3か月無料	5月31日
	光だよ！全員集合！キャンペーン	ぷらら	NTT工事費無料、月額料金5か月無料	6月30日
	新生活キャンペーン	BB.excite	NTT工事費無料、月額料金12月末まで無料	5月31日
	ブロードバンドではじめる新生活キャンペーン！	DTI	NTT工事費無料、月額料金2か月無料	5月31日
	応援します！春の光開通キャンペーン	ASAHIネット	NTT工事費無料、月額料金4か月割引	5月31日
	WAKWAK ピカ光 キャンペーン	WAKWAK	NTT工事費無料、月額料金最大3か月無料	6月30日
T E P C O ひ か り	初期費用無料キャンペーン	POINT（旧「東京電話インターネット」）	初期費用無料	6月30日
	光接続まるごと0円キャンペーン	@nifty	初期費用無料、月額料金最大3か月無料	5月31日
	初期費用＋月額利用料無料キャンペーン	DION	初期費用無料、月額料金最大3か月無料	5月31日
	光-TEPCOデビュー無料キャンペーン、月額料金最大３ヶ月無料キャンペーン	Panasonic hi-ho	初期費用無料、月額料金最大3か月無料	6月15日
	応援します！春の光開通キャンペーン	ASAHIネット	初期費用無料、月額料金3か月無料	5月31日
	初期費用無料キャンペーン	ODN	初期費用無料	6月30日

　さらに、ブロードバンド環境の成熟で速い回線を求めるユーザーが増えたのも理由の1つのようだ。ADSLで速度が出なかったり、速度が上がらないCATVユーザ−がFTTHへ乗り換えを検討。「ADSLが定着したことで、より速く安定したFTTHを求めるユーザーが増えてきました。そろそろ光を提案できる土壌ができたのでは、と感じています」（ぷららサービス企画部コンシューマビジネス担当リーダー・成田浩一氏）。

　ぷららによれば、キャンペーンでFTTHの申し込みは急増しているという。ここで気がかりなのが工事期間だ。Bフレッツの開通は申し込みから1か月〜1か月半が目安だが、ユーザーの急増で開通が遅れないか心配だ。これについて成田氏は「Bフレッツは回線部分をNTT東西が提供しているため、われわれプロバイダから期間を約束するのは難しいが、NTT東西からは、ユーザー急増にも対応できる体制を整えていると聞いています」とのことだ。

　FTTH導入の大きな障害だった「初期費用」は、キャンペーンで負担ゼロになった。次の心配は月額料金だが、これも手ごろになっている。詳しくは下の表を参照してほしいが、POINTの「光プランTEPCOひかり・ホーム」は、ADSLと1000円ちょっとしか違わない月額料金になっているのだ。

	ADSL	FTTH
NTT基本料	1750円※1	0円
NTT回線使用料	168円※2	0円
月額料金	2480円	5780円
機器使用料	890円	900円
月額料金合計	5288円	6680円

　2003年は、ぐっとFTTHが身近になる「光元年」といえそうだ。ADSLやCATVに不満がある人はもちろん、通話をほとんど携帯電話で済ませていて、ADSLのためだけに加入電話を引いているなら、FTTHへの乗り換えを検討してもいいだろう。まだ対象エリアは都市部に限定されているが、今後の広がりに期待したい。

		「ADSLでブロードバンドを体験したユーザーが、より速いFTTHを求め始めました。今年は『光元年』です」と力強く語るのは、ぷららの成田氏（左）と平林氏（右）
		文/山本浩司

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