リモコンで楽しむパソコン
Media Centerでテレパソがより簡単、快適に
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マイクロソフトは10月15日、昨年より米国などで出荷していた「Windows XP Media Center Edition」の新バージョン「Windows XP Media Center Edition 2004」(以下Media Center)を発表した。Windows XPの拡張版となるMedia Centerは、テレビチューナーや赤外線リモコンユーザーインタフェースを備え、リモコンを使ってリラックスした姿勢でメディアコンテンツを楽しむ、という新しいパソコンの利用スタイルを提案するもの。なお、Media Centerは単体発売の予定はなく、メーカー各社の製品に組み込まれた形で出荷される。
近い将来、リビングでソファに座りながら、大画面テレビでMedia Centerの機能を操作する、という時代がやってくるだろう
Windowsのユーザーインタフェースはもともと、仕事を効率よくこなすためのもので、机に張り付いて使うものだ。近年、テレビチューナー内蔵パソコンが人気を呼んでいるが、それらも基本的に個人がパソコンのすぐ前に座って操作することを前提に作られている。唯一、ソニーのVAIO Mediaがリモコン操作用のユーザーインタフェースを備えている程度。
Media Centerの目的は、テレビ、ビデオ、写真、音楽といった、今日のパソコンで扱うことが常識になっているデジタルメディアを、共通のリモコンインタフェースで快適に利用することを狙っている。
リモコンの緑のボタンを押すだけで、通常のWindows XPの画面からMedia Center画面に切り替わる
ただしMedia Centerは、既存のAV家電を置き換える「リビング置きパソコン」を狙ったものではないと、米マイクロソフトの担当者は説明していた。彼は、将来の可能性に含みは残しつつも、今回のMedia Centerはあくまでデスクトップパソコンの機能や利用スタイルを拡張するものだとしている。いわば、メーカーが独自に展開しているテレビパソコンを、その他メディア再生機能を含め、使いやすくひとまとめにしたものともいえる。
新バージョンでは、Media Centerのユーザーインタフェースにメーカーが独自機能を追加することも可能になった。また、インターネットから映画、音楽、ゲームなどの購入が行える「メディアオンライン」というコンテンツ配信機能も備える。ただし、現時点では開発キットが配布されたばかりで、具体的なサービスの発表はなかった。
「マイミュージック」「マイビデオ」はWindows Media 9によるCD再生・録音やビデオ再生機能をリモコンから利用できるようにしたもの。CDジャケットの表示は現在輸入盤CDのみ。国内盤CDに関しては業界各社と調整中とのことだ
「マイテレビ」では、EPG(電子番組表)から番組を選んでテレビの視聴が可能。ジャンルからの検索もできる。EPGは日刊編集センターとの提携による。月額費用などは一切必要ない
さらにマイクロソフトは、ネットワークを通じてMedia Centerの機能をテレビから利用できる装置「Windows TVクライアント」を、パートナーとともに開発中という。パソコン中心のマルチメディア生活を送っている人にとって、Media Centerは魅力的な存在へと成長するかもしれない。
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