幸運なことに今回、「GIGAZINE.NET賞」なるものを特別枠で設けてもらった。これは本来、私自身のイチオシフリーソフトを紹介するというものだ。ここで知り合いのソフトをイチオシにして賞金を山分けするという手段もあったのだが良心の呵責を感じるという呪いを受けたので、本来の意味に立ち返り、「今回の趣旨に当てはまるソフトではないが、その貢献たるやすさまじいもの」という意味で、吉崎栄泰氏(世界的にも有名な圧縮形式「LZH」の開発者)の「LHA.EXE」とウインドウズ上でLZH圧縮を扱うための影の主役といえるMicco氏の「UNLHA32.DLL」を選出した。
「LHA.EXE」は「高圧縮書庫管理プログラムLHarc」の後継として作られたものだ。「LHarc」と比較して圧縮率の向上と解凍速度の改善が図られている。ほかの圧縮形式に多大なる影響を与えたことは間違いなく、日本発の世界に誇ることができる圧縮形式だといえるだろう。
「UNLHA32.DLL」は「LZH書庫」に対するさまざまな処理を行うためのDLLとなっており、それ単体では使えない。だが、およそほとんどのLZH形式の圧縮解凍機能を搭載したツールはこのDLLを使用して、圧縮と解凍を実現している。今のウインドウズ環境でこのDLLの果たしている役割は非常に大きい。