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ロボットを通じて家族のきずなを!〜ROBO-ONE Junior with Family第5回ROBO-ONE詳細レポート(1)(2/3 ページ)

» 2004年02月10日 21時06分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

 「スギウラブラザース」の「ダイナマイザーJr」。自由度を下半身に使ってしまったために、腕と首はばねで揺れているだけ。でも愛敬がある。このチームは兄弟のチームなのだけど、お父さんは今日は来ていない。どうしているのかと思ったら、ROBO-ONE(無印)に備えて家でロボットを作っているのだそうだ。「Jr with Family」の主旨に真っ向から反する?いい家族である(*3)。

 「Damura's」の「GENDAM-One」。腕をグルグル振り回すという攻撃を見せるロボット。頭はガンダムのそれを乗っけているのがいかにもである。

 「イトウファミリー」の「ARK01」。カーアクセサリーショップで売っているアイテムを外装に使ったというとてもかっこいいロボット。始まる前から注目を集めていた。身体を左右に大きく傾けてバランスを取りながら歩く。

 「チーム飛翔」の「飛翔」。派手さはないのだけど、一歩一歩確実に歩くタイプのロボットだ。ときどき転んでしまうのだけど、それでも思わず応援したくなる(動画はこちら、1.0MB)。

 前回、脅威の起き上がり能力を持ったドラえもん生首ロボット「マルダ」で準優勝した「フクザワファミリー」の新しいロボット「マルダー星人」だ。本の厚さの段差の乗り越えというのは、ROBO-ONE(無印)の規定演技なのだけど、それをこっちでもやってみたというところ。

 ピンクのドーム部分の左右には、金属製の羽がある。これをぐるぐる振り回すことで、近寄るものはなぎ倒してしまうのだ。この威力は決勝トーナメントで明らかになる。

決勝トーナメント

 競技の進行は、Junior with Familyの予選の後、J-Classの予選があったのだけど、ここでは、その後にあったJunior with Family決勝トーナメントの話に移ろう。

 ROBO-ONE Junior with Family(J-Classも)は、トーナメントの時はデモンストレーションなしだ。戦いのみで勝敗を決める。競技は1ラウンド2分の3ラウンド制。ダウンして10カウントしても起き上がれない(ノックアウト)、あるいは1ラウンドに3回のダウンをすると、そのラウンドを失う。

 しかし、最終的な勝敗を決めるのは5人の審査員だ。ラウンドの勝敗のほか、動き、攻撃力、試合意欲、マナーなどを考慮してそれぞれが点数を付け、高い点数を付けた審査員の多いロボットが、最終的な勝者となる。相手をノックアウトさせてラウンドを奪ってしまえば、間違いなく有利になるが、単にダウンを取っただけでは、それほど有利にはならないようだ(相手の「起き上がった」ということのほうが印象が強い場合すらある)。

一回戦

・第1試合 マルダー星人 vs GENDAM-One(左が赤コーナー。以下同じ)

 兇悪なまでのマルダー星人の羽に、GENDAM-Oneがどう立ち向かうかという試合。GENDAM-Oneはのけぞるような形で羽をよけて間合いをつめようとするがなかなかうまくいかない。第2ラウンドには、一度はよけた羽が背中側からあたり、前のめりにダウン。なんとかおきあがるものの、そのとき既に10カウント。第3ラウンドも失い、 結局、ラウンドカウントは2-0、審査も5-0でマルダー星人の勝ち。

動画はこちら(1.0MB)

・第2試合 ロボマサII vs ダイナマイザーJr

 ロボマサIIはどうも不調だ。闘いになる以前に自分で転んでしまうのだ。起き上がることはできるのだが、そのあと歩こうとすると転ぶ。第1ラウンドは接触しないうちに3ダウンで、ダイナマイザーJr。

 第2ラウンドは、ちゃんと闘いになった。両者接触直後、ロボマサIIが半ば自滅で倒れたがすぐに起き上がる。こんどは、伸ばした腕で、ダイナマイザーJrを押し込むようにダウンさせる。ダイナマイザーJr、起き上がれずノックアウト。こんどはロボマサIIのラウンド。

動画はこちら(1.3MB)

 両者1-1でむかえた第3ラウンド、ロボマサIIはやはり不調だ。第1ラウンドと同じような状態で3ダウン。ラウンド2-1。審査5-0でダイナマイザーJrの勝ち。

・第3試合 飛翔 vs morote

 脚しかないmoroteにはあまり有効な攻撃の手段がない。とにかく前に出るしかないのだ。一方、飛翔は、歩きだすと左に曲がっていくというクセがあって、なかなか両者がかみ合わない。第1ラウンドはドロー、第2ラウンドはmoroteの自滅ノックアウト。

 第3ラウンド、飛翔はやはり左にそれるが、審判が「待て」を宣言。強制的に正対させてしまう。moroteはしゃがんだ状態から突き上げたり、かかとで蹴ろうとしたりなどいろいろなことをするのだが有効打にならない。逆に飛翔の手がうまくmoroteの脚を引っかけそのまま倒してしまう。moroteそのままノックアウト。ラウンド2-0、審判5-0で飛翔。

動画はこちら(1.4MB)

・第4試合 ARK01 vs ありまろ2

 美しいマシン同士の闘いだ。第1ラウンド、開始後すぐに両者は中央に歩み寄り戦闘が始まる。どちらも完成度が高い。ARK01はパンチを繰り出すが、背の低いありまろ2の頭の上になってしまう。


*3 お母さんは来場なさってて、お父さんは電話で連絡を取り合っていたというのは、ないしょだ。

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