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幼い日の憧れ――“腕テレビ”を使ってみましたレビュー(3/3 ページ)

» 2004年05月14日 03時00分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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 ちなみに「VTV-101」に同梱の充電器は、単3形アルカリ乾電池×4本を内蔵する外付けバッテリーパックにもなり、装着時には最大約3時間の連続視聴が可能になる。ただし大きさは手のひらサイズで総重量も約210グラムとなり“腕テレビ”の魅力は失われてしまう。

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 このバッテリーパックはACアダプターをつながない場合、乾電池から本体内蔵充電池への充電が行われる。腕テレビの視聴時間を延ばす外付け大容量バッテリーという使い方よりも、“乾電池型モバイル充電器”として利用するほうがこの製品“らしさ”が生かせそうだ。

「腕テレビ」vs「テレビ付き携帯」

 さて、腕時計型テレビはなかなか登場しなかったが、携帯電話では昨年末にボーダフォンから日本初のテレビ付き「V601N」(NEC製)が発売されており、今年4月には第2弾の「V401T」(東芝製)がリリース。今年7月には「V402SH」(シャープ製)の発売もひかえている。

 ITmediaモバイル編集部所有のV601Nを借りて、腕テレビと比べてみた。

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 両機種ともにヘッドホンケーブル内のアンテナを使っているためか、受信感度は同程度。視聴可能時間も約1時間と同じだ。2.2インチ液晶のV601Nは、1.5インチのVTV-101よりも画面サイズがかなり大きく感じる。

 解像度自体はVTV-101の方が勝っている(V601Nは216×160ピクセル)のだが、テレビ視聴ではあまり差が感じられない。なお、V401TやV402SHではQVGA(320×240ピクセル)液晶採用で解像度もVTV-101を上回る。このような高性能端末が実売数千円〜1万円前後で販売されているのだ。

 もっとも、ボディサイズや販売スタイルの違いもあり、腕テレビとテレビ付き携帯とを単純に比較するのはナンセンス。小型軽量なVTV-101の魅力は、腕時計スタイルでいつも身につけられる“ウェアラブルさ”にある。ただし、その一方で若い世代を中心に“腕時計離れ”が進んでいるのも見逃せない。

 “ケータイ”でよりも“腕時計”でテレビが観られることに魅力を感じるか否かで、世代が分かってしまうかもしれないのは少々寂しい。

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