レッツコーポレーションは、PC上のソフトウェアを一般的なプロジェクターで立体映像とするソフトウェア「more3D StereoSoftware」を発売する。Windows 2000/XPに対応し、価格はオープン。実売想定価格は105万円で、ショールームや研究室などが対象だ。
本製品は、通常1画面に出力される映像を左右の目にあわせた2系統に分離して2台のプロジェクターから1枚のスクリーンへ出力し、偏光グラスをかけたユーザーに立体映像として認識させる仕組み。Direct3DとQuad Buffered OpenGLに対応しており、それらのAPIを使用した市販のPC向けゲームやCG/CADを立体映像にできる。
実際に見たところ、偏光グラスをかけてしばらくは違和感があったものの、数分も経つと自然に立体感を感じることができた。数本のソフトを視聴したが、ソフトによっては立体感をあまり感じないものもあり、このあたりはソフト自体の性質によるものと言えそうだ。もっとも、立体視を前提としていないソフトに立体感を与えるのだから、この辺りのバラツキは仕方ないだろう。
開発元はドイツのmore3D社。実はこの会社、ELSAの立体視ソフトウェア開発チームが中心となって設立された会社。nVIDIA製チップを搭載したカードを多く手がけていた同社の流れをくむせいか、対応ビデオチップは2系統の出力を持つnVIDIA GeForceもしくはQuadroとなっている(ATI製チップへの対応も予定されている)。
これまでにもPCを利用した立体視システムは存在していたが、その多くがCRTや液晶ディスプレイへの出力を前提にしていた。本製品はプロジェクター出力に特化した作りなっており、ショールームや研究室などのほか、アミューズメント施設など、ある程度の人数へ同時に立体映像を見せることができる。
同社では、専用コンテンツを使用しなくとも立体視を実現できる手軽さをウリに、本年度中に50セットの販売を目指す。
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