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キャプテン、癒し系ラジコン飛行船「SKYSHIP」の未来を語る(2/3 ページ)

» 2004年06月25日 21時54分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 現在、SKYSHIPには商品として販売されたものだけで6つのバリエーションがある。実際に活躍した飛行船をモチーフにした「ツェッペリン伯号」「ヒンデンブルグ号」「キドカラー号」、また、岡本太郎デザインの「レインボー号」、ジミー大西デザインの「ボール君号」、そして協賛企業のロゴマークを入れた「コラボレーション号」だ。それぞれ「実機タイプ」「アーティストタイプ」「企業タイアップタイプ」と呼ばれている。

 「このほか、企業のキャンペーン向けなどにデザインした商品もあります。ユニクロ、新日本石油、宝酒造、グッドイヤーなどのオリジナルモデルを作り、店頭キャンペーンやプレゼントに使われました。最近では『ニッセン チョッピー号』がチャリティイベントの景品として利用されています」。

photo SKYSHIPのマニュアル。22ページのうち、10ページを割いて飛行船の歴史や仕組みを解説している。キャプテンの飛行船に対する思い入れが伝わってくる説明書だ

 さて、しばらく商品バリエーションが増えていなかったSKYSHIPだが、天野氏によると今年の夏には実機タイプが1つ加わるという。しかも、従来の実機タイプが歴史上の飛行船をモチーフにしていたのに対し、今回は“ばりばり現役”の飛行船がモデルだ。

 「ドイツのツェッペリン社が建造している『ツェッペリンNT号』です。同社の航空部門が4年ほど前に始めたもので、現在は3号機まで作られ、観光飛行などに使われています。そのうち1機を日本の企業が購入したので、今年8月には日本にもやってくる予定です」

 もちろん、SKYSHIPの「ツェッペリンNT号」も時期をあわせて発売する予定だ。ちなみに天野氏は、ドイツに出かけたとき、本物の横でSKYSHIP版ツェッペリンNT号を飛ばし、現地のスタッフに絶賛されてきたとか。

 また、ツェッペリンNT号はSKYSHIP以外の商品にも採用される。それが10月発売予定の「世界のつばさ」シリーズ。実物の700分の1サイズで精巧に作られた模型で、コンビニなどで販売するという。

photo 「世界のつばさ」ツェッペリンNT号。このほか、スペースシャトルやB52爆撃機などをラインアップするという。税込み399円。ちなみにメディア初公開

 一方、当初は昨年6月に発売される予定だった「BIRDS EYE VIEW SKYSHIP」だが、発売延期を繰り返し、今も明確な発売日は提示されていない。

photo 2004 コナミ・タカラ合同商談会で展示された「BIRDS EYE VIEW SKYSHIP」(関連記事

 BIRDS EYE VIEWは、ゴンドラ部に約25万画素のCMOSカメラを搭載し、3メートル以内ならコントローラ側で撮影映像を受信、飛行船から見える風景をテレビに映し出せるというもの。カメラはプロペラ操作と連動する可動式で、上下80度の範囲で動かすことができる。

 一方、発売延期の理由は意外なところにあった。

 「カメラ部に使うICのメーカーが倒産してしまったんです。このため、代替品を探し出し、設計し直す必要が生じました」。

 飛行船のサイズを大きくすることは製品戦略的に難しいため、搭載するカメラユニットも小型・軽量が大前提になる。そこで、従来モデルよりもエンベローブを「皮一枚ぶん」だけ大きくして浮力を稼ぎ、開発当初は37グラムあったカメラユニットも、500円玉サイズ/重さ約8グラムにまで小型化されている。それだけに、代替チップを探すのも簡単ではなかったようだ。

 「現時点での発売目標は10月です。自分の部屋とはいえ、天井に近い視点で見回すことは少ないでしょうから、SKYSHIPに慣れた人にもきっと楽しんでもらえると思いますよ」。

ネットワーク対応飛行船?

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