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“ブロードバンド時代の黒電話”、「フレッツフォン」が正式デビュー(1/2 ページ)

» 2004年07月20日 20時52分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 NTT東西地域会社は7月20日、IPテレビ電話端末「フレッツフォン VP1000」を9月1日に発売すると発表した。これは、5月の「ビジネスシヨウ TOKYO 2004」に出展した“ブロードバンド時代の黒電話”だ。テレビ電話という分かりやすいアプリケーションにより、「フレッツ」シリーズの拡販につなげたい考え。

photo 外観はビジネスシヨウに出展されたものと同じ。タッチパネル付きの8インチ液晶画面とCMOSカメラを備え、簡単な操作でテレビ電話を利用できる

 フレッツフォンは、各ISPが今後発表する「050」電話番号を使ったIPテレビ電話サービス、もしくはNTT東日本のIPv6サービス「FLET'S.NET」で利用できるテレビ電話端末だ(設定により排他利用)。価格は6万2790円(税込み)で、9月1日から全国で販売される。

 発表会で挨拶に立ったNTT東日本の古賀哲夫常務は、「050電話番号を使ったテレビ電話サービスは、9月1日までに各ISPが発表するだろう。料金は既存のIP電話料金+αになる見込みだ。一方、FLET'S.NETを利用する場合は、月額500円の定額制で24時間365日使い放題となる。これが最大の特徴だ」と話している。

photo 古賀氏

IPテレビ電話だからできること

photo TV電話の画面。各種操作は画面上下のアイコンを使う

 外観は、ビジネスシヨウに出展されたものと変わらない。本体サイズは、約215(幅)×227(奥行き)×243(高さ)ミリで、重量は約2キロ。タッチパネル付きの8インチカラー液晶を備え、その上に角度調整も可能な30万画素CMOSカメラを搭載している。カメラの右横にマイク、またディスプレイの下にステレオスピーカーがあり、基本的にハンズフリーで利用する形を想定したデザインだ。ただし、受話器に対する要望も多いことから、オプションでハンドセット(受話器)も用意する。

photo 背面にはイーサネットポート、AC電源アダプタ挿入口のほか、S端子付きのAV出力とコンポジットのAV入力を備えた。側面には2つのUSBポートがあるため、キーボードの追加も可能だ

 CPUはx86互換の「Geode」(233MHz)、OSはWindows CEと、アーキテクチャは完全にPCだが、オリジナルのGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)と機能ごとに割り当てられたボタンにより、家電ライクな操作性を実現した。テレビ電話機能のほか、Webブラウザやメーラも搭載しているほか、Lモード端末としても機能する。

photo 電話をかけるときの画面。「FLET'S.NETナンバー」なら6桁の数字を、また「050」番号のIPテレビ電話なら電話番号を打ち込む

 テレビ電話の手順は簡単だ。「FLET'S.NETナンバー」なら6桁の数字を、また「050」番号のIPテレビ電話なら電話番号を打ち込む。アドレス帳機能もあるため、事前に通話相手を登録しておけば、リストから選択するだけでいい。

 いきなり顔を出したくない人のために、接続直後はカメラ画像を送信せず、音声通話になる仕様だ。接続後にカメラ画像送信のボタンをタップするとテレビ電話の開始。もちろん、顔を出したくないときには、映像オフやアバターに変更することもできる。

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