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イマドキの小学生、そのインターネット事情(2/3 ページ)

» 2004年08月02日 07時38分 公開
[小寺信良,ITmedia]

 それは以下のようなものだ。

1. ウイルスおよびスパイウェアに対するセキュリティ

2. 出会い系をはじめとするアダルトサイトへのアクセス規制

3. チャットやメール、掲示板など、字面だけのコミュニケーションで起こり得るトラブルの回避

 1と2に関しては、システムとして対応することが可能だ。現在もっとも多くの人が既に行なっている対策が、1だろう。

 これは子供に限らず、大人にも関係のあることだ。ウイルス対策ソフトを使えば、ウイルス感染を防止することができる。また個人情報保護機能により、住所や電話番号の流出をブロックすることもできる。

ウイルスバスター2004に組み込まれている個人情報保護機能

 子供を持つ親として次なる対策は、2だ。

 特に出会い系サイトに対しては、昨年9月から「出会い系サイト規制法」が施行されており、その第4条には「児童の保護者は、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなけばならない。」とある。

 つまり緩やかな表現ながらも、子供が出会い系サイトでトラブルになれば、親の管理責任も問われる可能性も十分あるということだ。

 これも、フィルタリングによる対応が可能である。方法は大きく分けて二つあり、一つは利用しているプロバイダのフィルタリング機能を使用する方法、もう一つはPCにフィルタリングソフトをインストールする方法だ。

 プロバイダーによるフィルタリングは、概ね数百円単位の月額使用料で導入することができ、コスト的にも安いのがメリットだが、このサービスを提供するかどうかはプロバイダー次第である。大手プロバイダーでは概ね対応しているが、CATVや地方のプロバイダーではあまり対応が進んでいない。

 一方PCにインストールするフィルタリングソフトにはいくつか種類があるが、だいたいウイルス対策ソフトと同じような感じだと思って頂ければいいだろう。つまり起動時に常駐してブラウザの動向を見張り、アヤシげなサイトへのアクセスをブロックする。ブラックリストは、定期的にアップデートされる。

 そんなフィルタリングソフトの一つ、ALSI「InterSafe Personal」は、夏休み期間中だけ無償で提供するという思い切ったサービスを開始した。うがった見方をすれば、テスト的に導入してもらい、本採用にこぎ着ける営業的戦略が根底にあるとしても、広く社会に奉仕する企業姿勢として、この動きは高く評価できる。

ネットのモラルを親が教えられるか

 おそらく親が指導すべき内容としてもっとも難しいのが、3の書き込みのモラルを教えることだ。本来は手本となるべきわれわれ大人ですら、これが上手くできているとは言い難いから困る。

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