東芝「RD-XV33」は、今年に入って人気を集めているVHS一体型HDD+DVDレコーダーだ。型番からも想像できる通り、スペックとしては同社のHDD+DVDレコーダーのエントリーモデルである「RD-XS33」に、SQPB(S-VHS簡易再生)機能を備えたVHSデッキを一体化した製品だ。
松下電器産業の「DMR-E150V」を筆頭に、3 in 1モデルには競合製品も既に多い。そんな中で、RD-XV33は160Gバイトの大容量HDDや、RDシリーズ共通の多機能なダビング、編集機能などが魅力として上げられる。競合製品は録画利用がヘビーではないVHSユーザーの移行を意識してか、80〜120GバイトとHDD容量を抑え気味だ。
RDシリーズ伝統の強力な編集機能やダビング機能はそのまま。フレーム単位のチャプタ編集、部分カット(チャプタ削除)、タイトル結合、HDD内/DVD内タイトルダビング(複製)などが可能だ。ダビングもDVD-Rが最大4倍速、DVD-RWとDVD-RAMが最大2倍速書き込みで、DVD-Rへは録画時間に対して最大32倍速で高速ダビング(MN1.0Mbpsで録画したタイトル)が行える。高速ダビング中の予約録画や録画済み再生もサポートしている。
VHSの再生機能も充実させた。VHS一体型レコーダーでは、VHSでの再生がD端子やS端子から出力できない制約を持つ製品も多いが(ダビング機能を利用すれば可能)、RD-XV33はこの制約を撤廃している。D端子、S端子接続では画質面のメリットもあるにはあるが、テレビとの接続がすっきり1系統だけで済むメリットのほうが大きいだろう。
もっとも、再生系の一部回路をHDD+DVDレコーダー側と共用するため、HDDやDVDで録画している間などは、D端子/S端子を含む共用出力からのVHS再生が行えない。代わりにVHS専用のAV出力(映像はコンポジットのみ)を装備している。DVDやHDDへ録画中にVHSテープを再生することも多いという人は、このVHS専用AV出力もテレビに接続しておくと良い。
地上波チューナーは1つで、VHSデッキは予約録画ができない。テレビ録画には基本的にHDDかDVDで、と割り切った仕様だ。VHSデッキは手持ちのVHSテープを再生したり、レンタルビデオを楽しむといった使い方に適している。競合製品では、テレビの並行録画を特徴にしている製品もあるが、テレビ録画を多用するヘビーユーザーに対しては“W録をどうぞ”という側面もあるのだろう。
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