あらかじめiTunesでデータを仕込んでおくから、iPod Photoのソフトウェアの負担は軽い。サムネイル表示やフルスクリーン表示も非常に高速にできる。
そのかわり、JPEGデータをそのまま表示するというようなことはできない。たとえば、iPod Photoには今まで同様に「Belkin Media Reader」をつないで、デジカメのデータを吸い上げることができる。でも、このデータをその場でiPod Photoで見ることはできないのだ。一度iTunesでの仕込み作業を経ないといけない。
iPod Photoは、いままでヘッドフォン端子だったところがAV端子になっている。普通のヘッドフォンはもちろんそのまま繋げるのだけど、付属の4極ミニジャックのケーブルを繋ぐと、コンポジットビデオ信号も取り出せるというわけ(*1)。また、ドックに繋いだ場合にはS-Videoでも出力できる。
画像は、スライドショーで見ることもできる。このとき、BGMとしてiPodのプレイリストの曲をかけられるのはもちろんだ。設定メニューには「トランジション」というのがあって、ちょっと期待したのだけど、いまのところON/OFFしかない(ONにすると、画面を押し出すように次の画像に変わる)。
Photo以外でも、カラーディスプレイは活用される。大きな進歩は、iPodの曲の再生中にジャケットデータなどを表示できるようになったことだ。iTunesでは、曲データのID3タグに画像データを埋め込むことができるのだけど、これがやっとiPodで使われるようになったのだ。
もちろん、ゲームもご機嫌だ。「solitaire」のトランプのマークがわかりにくいと文句を言われることもなくなる。このほか、充電中のアイコンが7色変化するとか、起動時のアップルマークが妙にかっこいいとか、カラーを満喫しているようだ。
「U2 Special Edition」は、黒と赤のアグレッシブなデザインのiPodだ。いままでコマーシャルへの出演をすべて拒んできたU2が、「iPodが好きだ」という理由でCMに出演するだけではなく、このようなコラボレーションも見せることになったのだ。CMへの出演そのものに対してはノーギャラだったということで、「コマーシャルではなくパートナーシップ」(前刀氏)だそうである。
なお、そのCMで使われている曲「Vertigo」はU2の次のアルバムに収められるのだが、その前にiTunes Music Storeでは先行発売される(*2)。ただし日本からはまだ買えない。
価格は、iPod Photoの60Gバイトが7万140円、同じく40Gバイトが5万7540円、U2 Special Editionは4万740円。発売予定はiPod Photoは今週中、U2 Special Editionは11月中旬とのことだ。
*1アップルでは、かつてのiBookで採用された技だ。
*2と、未来形で発表されたのだが、いまみると既にStoreにあがっているようだ(リンク)。もっとも、こっちは(Single Version)となっているから、バージョン違いなのかもしれない。いずれにしても日本からは買えないんだけど。
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