ITmedia NEWS >

“Macならでは”の機能とは〜ロキシオ「EyeHome」を使うレビュー(2/2 ページ)

» 2004年11月19日 01時49分 公開
[ITmedia]
前のページへ 1|2       

 「写真」は「iPhoto」と連携し、iPhotoライブラリ内のコンテンツをテレビ画面に表示する。サムネイル表示の一覧から一枚ずつ選んでみることもできるし、スライドショーも可能だ。対応するファイルフォーマットは、JPEG、BMP、GIF、PNGの4種類となっている。

photo 画像一覧。スライドショーも可能

 Webブラウザの「ネット」は、「Safari」のブックマークを読み込むため、普段見ているWebサイトに簡単にアクセスできる。手間いらずで、読み込み速度も遅くはない。リモコンの数字キーを使い、携帯電話の要領でURLを直接入力することも可能だが、Macのところまで行って、Safariでブックマーク登録するほうがきっと早い。

 また、サポートするHTMLのバージョンが少し古いらしく、サイトデザインによっては結構つらいかもしれない。ちなみにITmedia LifeStyleのインデックス画面は……自爆。

photo つらいかも
photo 方向キーでリンクのあるテキストを移動する

 映像再生は、MPEG-1/2/4(.mp4)、DivX/Xvidとメジャーな動画フォーマットをサポートしている。DivXのバージョンは3.xおよびDivX 4まで。Windows用のメディアプレーヤーが対応しはじめたWMVは残念ながらサポート外だ。

 動画再生中は、それぞれ4段階の早送り/早戻しが可能。“パラパラ漫画”のようになるが、これは一部を除く他社製ネットワークプレーヤーでも似たような状況だ。一時停止やスロー(×2/4/8/16/32)にも対応。また、MPEG-2の.Vobファイル(暗号化されていないもの)が再生できるという特徴もあるが、これも「Eye TV」で録画したファイルを再生するためだろうか。

photo QuickTime Proで作成したMPEG-4も再生できた。ただし、この場合は通常の早送り/巻き戻しができず、移動場所を%指定して一気に移動する形になる

Mac専用の意味とは?

 残念なのは、GUIとリモコン操作が煩雑なことだ。使用中の画面によってボタンの機能割り当てが変わるため、慣れるまでは戸惑うことも多い。たとえば、緑のカラーボタンはメディア選択時に「音楽」に割り当てられているが、音楽再生中は「REPEAT」になる。一覧に戻ろうとしたら停止ボタンだ。

 また、ホーム画面に必ず出てくる「EyeTV」の項目は正直言って邪魔。日本には持っている人はいないはずなのに、「ホームボタン」で戻ると一番上の「EyeTV」に必ずカーソルが合う。ローカライズ時に削除する方法もあったと思うのだが……それとも今後販売する予定があるのだろうか? 全体的に見ると、やはりWindows用のネットワークプレーヤーほど“練れていない”という印象を受けた。

 DVDドライブなしで2万4980円という価格も、もう少し頑張ってほしいところ。ドイツや米国では妥当な価格かもしれないが、競合製品の多い日本はやはり状況が違う。たとえばアイ・オー・データ機器の「Avel LinkPlayer」は当初からMac OS Xをサポートしているし、ほかのメディアプレーヤーで使用できるMac用サーバソフトもフリーウェアなどの形で公開されている。実際、フリーのサーバソフトもよくできており、やはりiLifeアプリケーションとの連携機能などを実装しているものもある。

 もちろん、Mac専用だけに初心者でも安心して購入できるメリットは大きいし、シンプルな外観も好感度は高いだろう。従来のネットワークプレーヤーのデザインに不満を持っているMacユーザーなら、購入を検討する価値はある。この際、ロキシオには「EyeTV」もラインアップにくわえて「EyeHome」ならではのメリットをさらに打ち出してほしいものだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.