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デジタルコードレス最安機の実力は?――松下サラウンドヘッドフォンレビュー:コードレスサラウンドヘッドフォン特集(2/3 ページ)

» 2004年12月15日 18時55分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 もっともこのスタイルにも弱点があり、ソニーのMDR-DS3000は、トランスミッターに置いた時にヘッドフォンが規定位置に安定せず、充電端子にうまく接続しないという難点があった。MDR-DS4000はお椀型の受け皿にするなど改良が施されているが、それでも多少のコツが必要だった。

 RP-WH5000はヘッドフォンの受け皿の部分にガイドが装備されており、MDR-DSシリーズよりもはるかに簡単に充電端子に接続できるように工夫されている。充電時間は約16時間で、満充電になると自動で終了するため過充電の心配もない。バッテリーはヘッドフォン左側ハウジング部に専用充電池(単4形ニッケル水素×2)を内蔵。単4形乾電池も使用可能だ。

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 ヘッドフォンはフリーアジャストバンドと電源が連動しており、アタマに装着した時だけ電源が入る仕組み。これもMDR-DSシリーズで評価の高かった機能だ。他社技術でもいいものはどんどん採用するマネシ…もとい松下の本領発揮といったところだろう。

 ハウジング部の外観や装着感など、ヘッドフォン自体の作りも低価格機を思わせないほどよくできている。特にハウジング部外側のアクリルパネルやモールを使った高級感ある仕上げには感心。ハウジング部内側のクッションもほどよく、映画視聴などで長時間装着しても耳が痛くなることはなかった。

photo 高級感ある仕上げ
photo RP-WH5000をアタマに実際に装着したところ

 ワイヤレス伝送には、ノイズの影響が少ない赤外線デジタル伝送方式を採用。この方式はプラズマテレビの近くで使用するとノイズが発生するという問題があるが、RP-WH5000ではプラズマテレビからの影響を受けにくい伝送方式を使っているという。今回のレビューではプラズマテレビ近くでの検証はできなかったが、プラズマテレビに力を入れる同社ならではの配慮といえる。

 赤外線を採用しているので、直線距離で約8メートル以内のトランスミッターから見通せる場所でしか利用できないが、12畳ぐらいの広さの部屋なら問題なく使えた。

 トランスミッター部前面には、赤外線発光部のほか各種ランプとサラウンド切り替えボタン、デジタル/アナログ入力切り替えボタンが並ぶ。背面には光デジタル入力端子とアナログ入力端子、ATT切り替え、DC IN端子などを装備。操作部や動作状態を確認するランプ類は前面に集中しているため、非常に使い勝手がよい。

photo トランスミッター部前面

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