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“最終目的地”を選べる快適Blu-rayレコーダー〜シャープ「BD-HD100」レビュー(3/5 ページ)

» 2004年12月28日 07時46分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 現在、すべてのデジタル放送にはコピーワンスフラグが付加されている。ここではコピーワンスフラグについて突っ込んで書くことはしないが、コピーワンスの番組はHDDからは他媒体に移動(ムーブ)できるものの、D-VHSテープやDVD、BDなどの光ディスクに保存してしまうと他媒体にはムーブできなくなる。

 これまで、HDDに記録したコピーワンスの番組をBDにムーブするには、ソニーのBDZ-S77にi.LINK経由でソニー純正のi.LINKハードディスクレコーダー「VPR-T5」を装着する以外に方法はなかった。しかも、その際に使えるデジタルチューナーにも制限がある。また、BDZ-S77はDVDへの記録機能を持たず、VPR-T5はごく一部のD-VHSデッキとBDZ-S77しかムーブ対応していない。つまり、機種の組み合わせが限られており、そのうえハイビジョン映像をDVDへダウンコンバートできないことになる。

 DVDは、メディアが安価で場所も取らないがハイビジョンより画質は悪い。D-VHSは、ハイビジョン画質をそのまま記録できるが、場所を取り、信頼性も低い。BDは信頼性が高くハイビジョン画質をそのまま記録でき、そのうえ場所も取らないが、メディアの価格が高い。将来、BDメディアが安くなれば話は別だが、現時点では適材適所でメディアを使い分けたい。

 ムーブが自由ならば、いったんはD-VHSに保存しておいて、将来、メディア価格が落ちてきてからBDに保存したいところだがコピーワンスによりそれは不可能だ。できれば、HDDに記録しておき、内容をチェックしてから“最終目的地”をどのメディアにするのかを決めたいところだ。

 シャープの従来機「DV-HRD200」の場合、BDを最終目的地とすることは不可能だったが、BD-HD100ならi.LINK経由でD-VHSデッキへのムーブが可能だ。HDDに録ってから、行き先を選択する自由がある。

 今後、ハイビジョン放送の内容が充実すればするほど、こうした選択肢が長所として活きてくるはずだ。

i.LINK経由でRec-POT Mとも連携

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