カメラとルータの無線LANは、IEEE 802.11b/g/a、およびSuper A/Gが利用できる。通常は802.11b/gで良いはずだが、距離が長かったり、厚い壁などがあって電波が届きにくいときは、無線LANアダプターの「BL-WA30」をリピーター(中継ポイント)に設定して配置する。ただし、WA30はSuper A/Gモードには対応していない点は留意しておきたい。
ブロードバンドルータの「BL-BR30」は、このほかにもステートフルパケットインスペクション対応のファイアウォール機能やPPPoEマルチセッション、DMZといった最近のルータ備えている機能をほとんど網羅している。スループットも98Mbps、VPN使用時でも約40Mbpsを確保しているため、FTTH回線を使っている人でも十分だ。
難点は、実売価格が3万円前後と少し高いことだが、将来的に複数のネットワークカメラを設置する予定がある人や、FTTHへの乗り換えを機にネットワークカメラを使ってみたいという人などは、十分に検討する価値があるはずだ。
「BL-C10」や「BL-C30」で撮影した画像は、カメラ内蔵のメモリに保存したり、メールもしくはFTPを使って転送すること画可能だ。タイマーや人感センサーを設定すると、自動的に画像を取得できる(このあたりの仕様も前回のレビューを参照してほしい)。
ただし、カメラの内部メモリに記録するのはあくまで「一時保存」であり、保存できるのは静止画のみ(160×120、320×240、640×480ピクセル)。また、タイマーやセンサーを使って自動記録しているときに容量が一杯になると、記録を停止するか、古いファイルを削除していくことになる。常にメールやFTPで転送していればいいが、長時間チェックできなかったりすると不便に感じることも多いだろう。なにより、動画のまま保存しておきたいという需要もある。
録画プログラムの「BL-CP200」は、パソコンのHDDにカメラ映像を録画できるソフトウェアだ。カメラの内蔵メモリとは比較にならない大容量ストレージを確保することになるため、もちろん動画のまま録画/再生が可能。LAN内でもインターネット経由でも利用できるうえ、動作検知機能による自動録画機能を付加できる。
動作検知は、画像内に変化が生じたときに録画を開始するというもので、感度やしきい値を調節できる。このため、風で木が揺れるといった程度では録画しないなど、カメラの設置場所に合わせて設定可能だ。検知時の録画時間は、前後最大60秒となっている。
このほか、カメラが撮影したMotion JPEGファイルをMPEG-1やJPEGに変換したり、予め設定したキーワードで録画画像の検索性を向上させたり、設定した時刻に自動バックアップを行うなど、パソコンの機能とユーザーインタフェースを活かして、きめ細かい設定やカスタマイズが可能だ。パソコンの操作に慣れた人なら、カメラの管理にかける手間や時間を少なくし、システム全体の使い方に“余裕”を出せるソフトになる。
一方、録画はしておきたいが、パソコンは面倒だし、電源を入れっぱなしにするのも抵抗があるという人は、モニタリングテレビアダプター「BL-WV10」がオススメだ。
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