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「製品パッケージ」の謎に迫る(3/4 ページ)

» 2005年02月14日 15時52分 公開
[小寺信良,ITmedia]

中味の素材も変わる

――梱包のやり方なんかも、商品企画の方からのアプローチがあるんですか?

亀井 ええ、中味の方もパルプモールドを使って綺麗に整理されましたので、それに合わせて新しく紙製のフォルダを作りました。同梱のチラシとかCD-ROMやマニュアルなどをすべてこのフォルダでまとめることで、取りだしたときにバサバサっと散らからないようにと。また、本棚にそのまましまって頂けるといいなという思いもあります。

 最近は商品を包むのに、綿100%の布の袋を使い始めています。以前は「ミラマット」っていう、発泡したポリエチレンシートばっかり使ってましたけど、これからバリエーションを増やそうと。

photo 製品を包むのに布の袋も使われ始めた

亀井 これはもともと白いデジカメ用のパッケージということで、中味も開けたら白いという演出を考えて、企画から希望したものだったんです。

――布ってコスト的にどうなんですか?

 ちょっと高いですね。ですが包装のコストって、最終的には数がまとまるかまとまらないかなんですよ。ミラマットはすべての製品で使っていたので、極限までコストダウンできていたんです。新しい素材は最初高いんですけど、使い出せばまた下がっていきます。コストやキズの保護、そして環境などを考えれば、布はいいチョイスだったと思います。

photo 今までの主流だったミラマット

――やっぱり環境への配慮は欠かせないですよね?

 包装材は捨てるものという考えから、社会的にも環境への配慮としてはワンランク厳しくなっていますね。商品そのものに対しては、これからといったところです。

――例えばケーブルをまとめる「ビニタイ」なんかも、捨てるのに困りますよね?

 そうですね。これも針金が入っていて危険という面もあります。うちでも針金レスの留め具の導入をいくらか進めていますけど、まだ完全ではないですね。

――1つの製品でも、ケーブルによってビニタイの種類が微妙に違いますよね。

神保 まあこれは、いろんなケーブルを各国から輸入しているという事情もあるんです。もちろん環境面からなんでも輸入できるわけではありませんから、こちらでも留め具の材質までチェックしています。

photo ケーブルを束ねるビニタイも質は様々

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