ボディは黒と銀のカラーバリエーションがあるが、私のお気に入りは黒いほうだ。最初に銀のモデルを触った時は、ごく普通のエントリーデジカメという印象しか受けなかったが、その後に手にした黒のモデルからは価格以上の見栄えのよさを感じた。
ガンメタルに塗装されたレンズの付け根部分の色や、印刷ではなく彫られた「LUMIX」や「L」のロゴマークがボディ全体の黒とうまくマッチしている。しかも、樹脂外装の割には、プラスチックっぽさを感じさせない質感がある。
ボディの奥行きは32.9ミリ、レンズ部の突起を含めると40ミリ以上になり、今の基準ではスリムとはいえない。ただし、光学6倍ズームや単3形電池2本という仕様を考慮すれば、非常にコンパクトだ。
レンズをボディの中央に配置した、昔ながらのコンパクトカメラデザインは悪くないと思う。仮に、このボディサイズで今どきのデジカメのようなレンズが端に寄ったデザインだとすれば、バランスが悪く、レンズの大きさが目立ってしまうだろう。
上部の電源スイッチを入れると、レンズバリアが開き、レンズが約22ミリほどせり出す。約1.8秒の起動時間は、高倍率ズーム機としては好成績だ。AFのスピードや撮影間隔についても大きなストレスは感じない。ただし、AFの作動時には、必ずいったんピントがボケてから距離を測り、ピントが合う。この点には少し戸惑いもある。
AFは、メニューの設定から5点、3点、1点、スポットの4モードを選択でき、マクロモードおよび、かんたんモードではズームのワイド側で最短5cm、テレ側で50cmまでにピントが合う。テレマクロの性能は優秀なレベルだ。
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