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シンプル&高音質の“小さなBOSE”――「Wave Music System」レビュー(2/3 ページ)

» 2005年03月07日 13時06分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 ほかの端子としては、ヘッドフォン出力、外部音声入力(AUX IN)があり、いずれもステレオミニジャックになっている。また、Bose Linkという端子もあるが、これは「将来的の拡張性のために装備」とされている。米国の展開を見ると、2月に発表された音楽サーバ機能つきの「LifeStyle 48」と接続して、別の部屋で音楽を聴くために利用できるようだ。

photo 入出力端子は、左からFMアンテナ(75Ω)、Bose Link、外部音声入力(AUX IN)、ヘッドフォン出力を装備

 これら入出力端子はすべて背面にあり、また、本体には操作を行うためのボタン類はまったく存在しない。電源のオン/オフを含め、操作はすべてリモコンで行う。CDがスロットローディングということもあり、ボタンの排除はすっきりした見栄えに貢献している。ただ、CDイジェクト用ボタンすらなく、リモコンで操作するしかないのは、CD交換の際に少々面倒に感じるときがあった。

photo 背面もAC電源ケーブル端子と若干の入出力端子があるのみと、いたってシンプル

 CDを挿入する瞬間はなかなか楽しい。CDをスロットに入れようとすると、ほんの少し入った段階で、「シュッ」と吸い込んでくれる。これが実にいい感触なのだ。オーディオCDであれば、挿入後3〜4秒で再生が開始される。

photo CDを挿入する際には、ほんの少し差し込んだ時点で本体内へと吸い込まれ、自動的にローディングしてくれる

 音質は多くのコンパクトオーディオ機器と同じく、やや中高音域に寄ってはいるが、宣伝文句どおりに低音もしっかりと出力されている。特に、低音は妙に歪む印象もなく、きれいな音圧が感じられるのは心地よい。また、声や楽器など各音の分離も上々。当然ながら、スケールの大きさには欠けるが、音は本体から少し離れて左右へしっかりと定位し、十分なステレオ感を提供してくれる。

 リモコンの操作は、「Seek/Track」の前後ボタンで曲スキップ、押し続けると連続曲スキップ、「Tune/MP3」の前後ボタンを押し続ければ早送り/早戻しとなる。少しとまどったのは、CDの曲番号ボタンがないこと。数字キーで曲をダイレクトに呼び出すことはできないわけだ。幸い、連続曲スキップが高速なので、ディスプレイの曲番号を見ながら飛ばしていけば、さほど面倒ではない。

photo 試用した米国版製品にはこの小型カードリモコンのみ付属していたが、国内販売品には大小2個のカードリモコンが標準添付される。すべての操作がリモコンでのみ可能だ

 また、これは自分が悪いのだが、ほかのCDプレーヤーでの操作が染み付いているせいか、時々、曲番号指定のつもりでPresetsの番号キー(1〜6)を押してしまうことがあった。これはラジオのプリセット局呼び出しなので、当然ながらラジオへと切り替わってしまう。ただし、CD再生中にラジオなどへモードを変えてしまっても、「CD」を押して元のモードへ戻れば、しばらくシーク後、ちゃんともとの再生位置から再開してくれる。

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