VHSからDVDへダビングする場合は、テープ1本分の録画時間を自動的にサーチして、テープ1本をDVDメディア1枚に収める「ぴったりダビング」も利用できる。また、「見るナビ」や通常画面からクイックメニューを呼び出してダビングを実行することも可能。VHSを“特別扱い”しないのが嬉しい。
さらにもう一点。3in1ビデオレコーダーでは、どうしてもVHSテープへのダビング機能が軽視されがちだが、XV33では意外なほど配慮されている。たとえば、VHSへにダビング時に録画タイトルの開始ポイントやチャプターポイントをVISS信号にしてくれるし、逆にVHSからHDDやDVDへダビングするときには、VISS信号をチャプターにしてくれる。1本のテープから複数の番組を一気にダビングしておき、HDD上でタイトル分割するといった場合にも便利だろう。
HDD-DVD間のダビング機能は、ほかのRDシリーズ同様、かなり充実している。フレーム単位のカット編集(VRモード時のみ)にくわえ、DVDビデオへのダビング時にはチャプターメニューまで作成可能。DVDからHDDへの高速・無劣化ダビングもサポートしており、一度DVDビデオ化した映像をHDDにダビングし、再編集して無劣化で再びDVDメディアへダビング……といった使い方も可能だ。
DVDへのダビング速度は、最大8倍速(DVD-R、PC表記)となった。今回はマクセル製の8倍速DVD-Rメディアへダビングし、書き込み品質をチェックしてみたが、とくに不満の出る結果ではなかった。また、DVD-RAMには最大5倍速ダビングが可能で、もちろんカートリッジ付きのDVD-RAMにも対応している。その特性を見る限り、「RD-X5」などと同じパナソニック製ドライブのようだ。
RD-XV34の難点として、S-VHSが簡易再生になることを挙げる人も多いかもしれない。しかし、S-VHSの高画質ライブラリをデジタル化したいというユーザー層は、そろそろその作業を終えているだろうし、無印のVHSを使ってきた多くの人々にとっては、あまり関係のない機能ともいえる。
それ以上に、RD-XV34で実現されている“VHSを含めたシームレスな操作性”は魅力だ。HDD+DVDレコーダーとしての基礎もしっかりしているし、さらに連ドラなどの自動録画延長機能という付加価値もある。RD-XV34は、3in1ビデオレコーダーとして、かなり洗練された製品といえるだろう。
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