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異色のデジカメ付きHi-MDプレイヤー「MZ-DH10P」を試すレビュー(2/3 ページ)

» 2005年03月24日 01時40分 公開
[竹内亮介,ITmedia]

 液晶画面の反対面に用意されているレンズバリアを下に押し下げることでカメラモードが起動する。カメラは最大4倍のデジタルズームも備える。

 音楽再生と同時に画像の撮影や再生は行えず(オーディオモード時には、画像のスライドショー表示のみが行える)、液晶画面の操作インタフェースも、オーディオモードとカメラモードでは完全に切り替わってしまう。

photo レンズバリアを押し下げるとカメラモードに移行する。レンズの隣にあるミラーは、自分撮り用のものだろう

 試用してみて気になったのは各処理にともなうタイムラグとバッテリ消費量。カメラモードの起動自体は早いのだが、1枚撮影する度に約6秒の書き込み時間が発生する。再生モードでは、画面を切り替えるとまず最初にぼやけた画像が表示され、そのピントが合うまでに約3秒。レンズの保護カバーを上に押し上げるとデジカメ機能が終了するのだが、終了作業までに約7秒の時間がかかる。

 正直なことを言わせてもらうと、何年か前のコンパクトデジカメクラスのレスポンスという感じだ。バッテリ消費もかなり激しいらしく、満充電状態から外に持ち出し、1時間半ほど外をふらつきながら30枚ほど撮影してみたところ、バッテリメーターは約半分まで減っていた。

photo 本体上部にシャッターボタンが装備されている。薄型デジカメと同じようなポーズで撮影を行うイメージだ
photo カメラモード時には液晶画面がファインダーに変わる

 画質自体は悪くない。サンプル画像を下に掲載しているが、マクロ撮影なら細かい文字もきちんと読める。遠景についても、CMOSセンサ特有の霞がかかったような透明感の欠如や、平面っぽさは感じられなかった。メモカメラ的に使うのであれば、画質的には必要にして十分だと感じる。

photo 意外と解像感は高い。同じクラスの画素数を持つ携帯電話のカメラよりキレイに撮影できると思う
photo 太陽光が強い環境だとオートホワイトバランスがうまく働かないようだ。作例ではかなりの部分で白飛びが発生している

 カメラモードで設定できるのは、−0.3〜+0.3(0.1刻み)の露出補正と、ホワイトバランスのみ。ホワイトバランスにはオートのほか、蛍光灯、晴天、曇天が選択できるが、デジカメとしては非常にシンプルな設定項目数であり、あまり凝った撮影には向かない。

撮影した画像と音楽のシンクロは簡単――SonicStageへの自動転送機能が欲しい

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