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小さく軽く速くなった新型キスデジ――EOS Kiss Digital Nレビュー(2/5 ページ)

» 2005年03月24日 03時37分 公開
[永山昌克,ITmedia]

快適になった起動やシャッター音

 電源スイッチを入れると、約0.2秒というほぼ瞬間的なスピードで起動し、背面の液晶パネルが点く。AFはこれまでと同じく7つの測距フレームを備え、低価格のデジタル一眼レフ機としてはトップ級と思える速さで合焦する。

 AFフレームの選択は、従来は「AFフレームボタン+電子ダイヤル」だったが、本モデルでは「AFフレームボタン+十字キー」でも操作できるように改善されている。またメニュー内のカスタム機能を設定すれば、AFフレームボタンを省き、十字キーのダイレクト操作によって測距フレームを素早く切り替えることができる。

 撮影間隔は、JPEG最高画質のLarge/Fineモードの場合には、バッファメモリがフルになることなく続けて撮影でき、RAWモードの場合でも約7コマまでは途切れずにシャッターを押すことができる(トランセンド製45倍速CFカードによる実測値)。

 また連写モードの公称値は、秒間約3コマのスピードでLarge/Fineモードなら約14枚となっているが、上記のカードによるテストではカード容量まで連写することができた。本格的なスポーツ撮影を除けば、一般用途では何も問題のない撮影レスポンスである。従来の鈍いシャッター音から、切れ味のある鋭いシャッター音に変わったことも含め、撮影の操作は全般的に快適であり、ストレスは感じない。

 再生については、1カットのコマ送りに約0.5秒ほどかかるが、10コマとばしで再生する「10枚ジャンプ」に加え、「100枚ジャンプ」や「日付ジャンプ」にも対応する。また拡大再生したままでコマ送りができるのは、ピントチェックに便利である。

photo 電源スイッチは上部の右側にあり、右手だけでも起動できる。また、シャッターボタンの下には電子ダイヤルがあり、グリップ部にはAE/FEロックボタンとAFフレームボタンがある
photo 起動、AF、撮影間隔が短いので、動物や人物など動いている被写体も撮りやすい。ピントの合った部分はシャープに解像している。使用レンズは「EF100mm F2 USM」
photo これも速写性のよさを生かしたスナップショット。撮りたいと思った瞬間にすぐ撮れる。当たり前のことだが、起動やAFが遅いデジカメはこうはいかない。使用レンズは「EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM」
photo 新搭載されたカスタム機能では、AFフレームのダイレクト選択のほか、長秒時露光時のノイズリダクション、露出補正のステップ、ストロボシンクロのタイミングなど、計9項目を設定できる
photo 全自動、ポートレート、クローズアップ、夜景ポートレートの4モードでは、画面が暗いとストロボが自動的にポップアップする。写真は、IS付きの標準ズーム「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」を装着した状態
photo レンズマウントは従来同様キヤノンEFマウントであり、すべてのEFレンズおよびEF-Sレンズを使用できる。有効撮影画角はレンズ表記の焦点距離の約1.6倍相当になる

ブラッシュアップされた機能と操作性

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