操作性については、細かい部分にいくつかの不満がある。まず、上部のモードダイヤルが小さくて回しにくいこと。ダイヤルの回転がゆるく、持ち運び中に不用意に電源が入ったり、操作中に意図せずモードが切り替わってしまうミスが何度かあった。
ズームボタンや十字ボタンなど、それ以外のボタンの操作感は良好だ。ただし、メニューボタンを押して、スルー表示を見ながら各種の設定を選べる点はいいが、メニューをオフにするために、もう一度メニューボタンを押す必要があるのは面倒だ。シャッターボタンの半押しで、メニューから抜けられるようにしてほしい。再生ボタンに関しても同様だ。
AFは中央1点測距タイプで、AFスピードは特に遅くはないが、速くもない。AF補助光機能があるのは便利だ。ただし、撮影間隔はやや遅い。5メガモードのスーパーファインで、連続して5枚を撮るにかかった時間は約18秒である。また、レリーズタイムラグは長めで、シャッターボタンを押してからワンテンポ遅れて、擬似シャッター音が鳴る。
液晶モニターは2.0型の大画面で、液晶画素数は約15万画素を備える。晴天屋外の視認性はまずまずであり、表示のゲインアップ機能があるので暗い場所での構図確認も可能だ。画像の再生は、いったん粗い画像を素早く表示し、直後に精細な画像が表示されるようになっている。
デザインと機能に関しては、今の日本のデジカメに遜色のないレベルであり、操作性に関しては2〜3年前の日本のデジカメのレベルといったところだ。もちろん、日本のデジカメといっても機種やメーカーによって機能や性能はまちまちである。下のレベルの日本製デジカメなら、このV815に追い付かれ、追い越されている部分も少なくない。
人気の高い日本製のデジカメは、当然のことながら分析され、研究されているだろう。いいモノや売れているモノから学び、真似ることは、中国に限らず日本でも当たり前のことである。コダックなどの他の外国のデジカメには、日本製品とは異なる雰囲気を感じる面が少しあるが、このV815の場合は、言われなければ中国製品とは気が付かないくらい、日本のデジカメに似ている。未確認だが、日本製品と共通の部品を採用している部分もあるかもしれない。
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