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人気のツボ押さえた薄型デジカメ大本命――ソニー「DSC-T7」レビュー(3/4 ページ)

» 2005年04月12日 21時45分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 静止画の画質は誇張のない自然な色合いで、晴天〜曇天の屋外や、照明がしっかり明るい屋内など撮影条件がいいところでは、ノイズも少なく非常にクリアな画作りをしてくれる。

 ただし、レンズのF値がF3.5〜4.4と暗めなため、すぐにストロボが発光してしまうのが残念。かといって発光禁止にすると、もともとホールド性の悪い薄型ボディなので、手ブレが出やすくなる。ISO感度は自動のほかISO64〜400まで選べるので、暗いシーンでは(画質がややノイジーになるが)ISO400を選択して手ブレに対処したい。

photo 光学3倍ズームレンズのF値はF3.5〜4.4と暗め

 夜景/夜景&人物/風景/ソフトスナップ/キャンドル/スノー/ビーチ/打ち上げ花火/高速シャッター/拡大鏡の各シーンセレクト機能を装備。記録メディアにはメモリースティックDuo(PRO Duoも使用可能)を利用。最大VGAサイズ/30fpsの高画質な動画撮影機能「MPEGムービーVX」も備えており、1GバイトのメモリースティックDuoにファインモード(VGAサイズ/30fps)で約12分20秒、スタンダードモード(VGAサイズ/17fps)で約44分20秒のMPEG-1動画が撮影できる。

photo 記録メディアにはメモリースティックDuo(PRO Duoも使用可能)を利用。最大VGAサイズ/30fpsの高画質な動画も撮影できる

 “今春の薄型デジカメの大本命”の呼び声も高いだけに、サイズ/機能/操作性/画質どれをとっても満足のいく仕上がりになっている。特にデザインや仕上げの美しさは、男性だけでなく女性が持ってもサマになり、さすがソニーといったところだ。

 一方で、レンズが暗いという問題はそのままにCCDだけは高画素化が進むなど、薄型デジカメの弱点である“手ブレ問題”への解決策が提案されていないのは残念。どんなシーンでもサッと気軽に取り出して撮れるのが薄型デジカメの魅力なだけに、手ブレ条件が厳しくなる高画素化よりも、明るいレンズや手ブレ補正システムの採用などを次製品では望みたい。

photo 手ブレしないように両手でホールドするのがベストだが、レンズが左手側に寄って装備されているので、気をつけないと写真のように指が写りこんでしまう

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