操作面で、気に入った機能が2つある。ひとつは、撮影メニューから設定できる「クイックショット」だ。これをオンにすると、内部処理によるAFデータの取り込み回数が通常の約2倍になり、AFのレスポンスがいっそう速くなる。その分消費電力がやや大きくなるが、AFの精度や液晶表示には影響を与えない。電池残量が不安な場合以外は、常にクイックショットを選んでおくのが便利だ。
もうひとつは、DISPボタンで選択できる「アシストウィンドウ」機能だ。これを選ぶと、液晶画面が約半分のサイズに縮小され、その左側に撮影した3コマ前までの画像が表示される。つまり、撮った画像とこれから撮る画面とを見比べながら構図を決められる。構図だけでなく、ストロボモードや露出補正、ホワイトバランスなどの設定を変更しながら撮る場合に重宝する。
このクイックショットとアシストウィンドウは、どちらもFinePix F10から受け継がれた機能である。多機能なFinePix F10に比較すると、連写、スポット測光、コンティニュアスAF、カスタムホワイトバランス、AF補助光などの機能が削られ、逆にモバイルプリンター「Pivi」への赤外線送信機能が追加されている。
上部のモードレバーでは、静止画モードと動画モードの切り替えのみを行い、静止画の撮影モードはメニュー内から選ぶ。用意される撮影モードは、フルオート、マニュアル、ナチュラルフォト、人物、風景、スポーツ、夜景の7タイプ。このうちのマニュアルを選んだ場合のみ、露出補正やホワイトバランスの選択、オートエリアAFの使用が可能になる。
絞りやシャッター速度のマニュアル設定はできないが、シャッターボタンを半押しすると、それぞれの数値が液晶画面に表示される。絞りは、ズームのワイド端でF3.5/F5/F8の3段階、シャッター速度は4秒から1/1000秒の間で自動調整されるようになっている。ただし、夜景モード以外ではシャッター速度の下限は1/4秒となる。
そのほか、十字ボタンの上で液晶の輝度アップ、下でセルフタイマー、左でマクロモード、右でストロボモードの設定ができ、Fモードボタンからは、記録画素数、ISO感度、カラーモードの選択ができる。また、ボタンタッチで撮影モードから再生モードへと移行でき、シャッターボタンの半押しで撮影モードに復帰する。このあたりの操作性は、FinePix F10と同じだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR