「DVR-530H」では、基本的な使い勝手が大きく変わった点にも注目したい。同社の従来製品は、ディスクナビ(録画ファイル一覧)やダビングなどのとき、先にアクションを決め、次に番組を選択するという操作スタイルだった。これは、どちらかといえば一般的ではなく、独自色が強い。
しかし新製品では、ディスクナビでは、一覧から番組を選択し、「決定」で再生。右キーで「編集」などのサブメニューを必要に応じて呼び出す操作スタイルになった。サブメニューの操作も左右キーなので、基本的に4方向キーと決定キーだけでほとんどの操作が可能になる。
また、番組を複数選択しておき、“一括削除”や“ジャンル変更”などが可能だ。録画番組の一覧表示も「8番組のリスト形式+選択番組の動画サムネイル」もしくは「4番組のサムネイル」が選択可能となり、一覧性重視のユーザーにも使いやすくなっている。
ダビング時も、まず一覧から番組を選択し、次に選択した番組の一覧から必要があれば選択解除を行う操作スタイルに変更された。選択と、選択した番組の操作画面を分けることで、一覧性と操作性を向上させた。
無論、従来の操作スタイルが悪いというわけではないのだが、EPGがなかった時代〜つまり番組名が必ずしも設定されているわけではなく、番組の区別をサムネイルに依存していた時代の影響を引きずったスタイルだったことも事実だろう。同社製品がEPGを採用してから3世代目となり、ようやく番組名が存在していることを前提とした操作スタイルに変更されたわけだ。
ダビングに関しては、ダビング開始時にファイナライズを行うかどうかを指定可能。さらにファイナライズを指定しなかった場合には、ダビング完了時にファイナライズの確認を行うようになった。
これを「くどい」と感じる人もいるかもしれない。しかし、大容量HDDを搭載するようになり、DVD-Rメディアの単価も下がった現状では、複数回に分けてこまめにダビングを行う人は多くない。つまり、ダビング=ファイナライズといった使い方が多いはずだ。しかしDVD-R DLの値下がりは当面期待できず、一方で普及モデルだからといって追記ができない仕様にしてしまうのも早計だ。便利な機能は機能として残し、使い勝手はUIでカバーというスタンスは悪くない。
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