ITmedia NEWS >

使い勝手に磨きをかけた新“DIGA”、「DMR-EH50」を試すレビュー(2/4 ページ)

» 2005年05月02日 14時55分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 従来モデルから大きく機能強化されたのが電子番組表だ。従来は3局4時間表示のいわゆるラテ欄表示(新聞の番組表のようなタイプ)で、もともと一覧性は高いほうだったが、今回はさらに5局表示、7局表示も選択できるようになった。切り替えは黄色ボタンに割り当てられており、設定メニューなどを一々呼び出す必要はない。また5局/7局表示ではフォントも一回り小さなサイズにして情報量を稼いでいる。

 5局表示では、1番組あたりの番組名が実質横3文字、7局表示では2文字となり、文字放送や音声多重放送の種別を示すアイコンを含めると、1段表示になる30分以下の番組では番組名がほとんど識別できない場合も出てくる。画面の1/5程度を占める「G-Guide」の広告が疎ましいと思う瞬間だ(ビジネスモデル上、仕方ないとは思うが……)。ただし、1ボタンで3→5→7→3局表示と切り換えできるため、さほど負担にはならない。従来よりも便利になったことは間違いないだろう。

photo 従来と同じ3局表示
photo 5局表示
photo 7局表示。フォントサイズも一回り小さくなり、情報量を稼ぐ。5局/7局表示では番組名がまったく分からない場合もあるが、フォーカスを移動すれば上部に詳細が表示されるし、3列表示にも簡単に変更できる

 また、「DMR-E220H/E330H」に搭載されていた野球延長機能が追加された。EPG情報から、19〜21時の間に放送延長の可能性がある番組を見つけると、延長の影響を受ける可能性のがある番組の録画を最大延長時間の分、あるいは最大延長が不明の場合には事前に設定した時間分、延長してくれる。スタンダードモデルでもようやくの搭載となった。

photo 延長録画を行う予約には、一覧に「延長」のアイコンが表示される

メニュー、リモコン、変更された操作性

 2004年モデルで変更されたメニュー体系は、DMR-EH50で再び変更された。メニュー表記が、“機能”というより、具体的な“目的”を示すようになり、録画済み番組の一覧も従来の「ディスクナビ」から「再生ナビ」という、より分かりやすい記述になっている。またメニュー構造が完全に2層化され、設定など利用頻度の低そうな機能は「その他」で一まとめにした。

photo メニューはデザインに凝らず、すっきりとした印象
photo 1層目に利用頻度の高い機能を、残りの機能は2層目にまとめた

 冒頭でも触れたように、リモコンもデザインが変更されている。根本的にレイアウトが変わったわけではないが、「番組表」「予約」「確認」といったボタンを大きめにしてジョグの周囲に配置している。一方、「サブメニュー」や「戻る」といったボタンは少々小型化されてしまったが、近隣のボタンとは形状が異なるため、手探りでも簡単に識別できる。

 テレビ視聴時にジョグの上下を押すと、チャンネルが切り換わる仕組みになっていて、なかなか便利だ。回転操作は項目選択にくわえ、再生中は右回りで“早見”、左回りで“早戻し再生”に移行し、1クリック回すごとに再生速度が加速する。一時停止中はスロー再生に移行し、やはり再生速度の変更が可能だ。ちょっと残念なのは、早見、早戻し再生から通常再生に戻るには再生ボタンに指を伸ばす必要があること。中央の決定ボタンでできれば……と思ってしまった。どうせ、再生中には決定ボタンには機能は割当てられていないのだ。

 操作性が劇的に変化した、とまでは感じないが、メニューやリモコンの機能表記がより具体的になり、分かりやすくなったのは事実。ジョグに関しては、素早い操作に対してリニアに画面がついてこない点は気になるものの、コツさえつかめば便利に使えそうだ。左右ボタン、上下ボタンを連打するよりは素早い操作ができるシーンもある。使用頻度の高いボタンをジョグの周囲に集中配置した点は、間違いなく改善といえるだろう。

photo 「再生ナビ」(録画済番組一覧)は、従来通りの動画サムネイル付きと、リスト形式が選択できる
photo リスト表示

12bit A/Dコンバータを採用して録画品質を改善

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.