電源を入れると、電源スイッチの横の赤色LEDが点灯し、装着するとザーッとホワイトノイズが聞こえる。小さな音ではあるが、ごく静かな部屋では、外で雨で降っているのではないかと間違えてしまいそうなほど。もちろん、音楽を聴いている間は気にならないが、「MDR-NC11A」「MDR-NC50」と比べると、1段階上のノイズが聴こえる印象だ。そのため、「MDR-NC50」のように、“単なる耳栓”として使いたいとは思わないだろう。
密閉型ではないせいもあり、遮音に関しても、さほど効果は得られない。その代わり、装着感は軽快で、インナーイヤタイプや重い密閉型は苦手という人でも、長時間の使用を苦に感じることは少ないだろう。一方、ケーブルはしっかりとしているが、その分、やや硬いので、その存在感が多少気になる。
音質は、明瞭度と伸びに欠けるきらいはあるが、全体には価格のわりには上々で、ナチュラルな印象。ただ、ノイズキャンセリング機能つきヘッドフォンでは、大なり小なりエコーがつきまとうこともあるのだが、「HN-505」ではこれがやや顕著に感じられるのは難点といえる。
また、さほど大きな音量にしていなくても、結構な音漏れがしている。これはイヤパッド側からではなく、ハウジングの外側からの漏れだ。電車の中など、人が密集する環境で利用する際には、留意したほうがいいだろう。携帯電話のノイズに関しても、「MDR-NC50」や「MDR-NC11A」よりも拾いやすい。
ホワイトカラーは、同社のデジタルオーディオプレーヤー「Zen Micro」「Muvo Micro N200」に合うという理由で選択したようだ。しかし、両モデルとも多色展開(それぞれ10色と8色)しており、必ずしもホワイトのみが望まれてるとは思えない。むしろ、iPodとのマッチングを多少は想定しているのではなかろうか。
しかし、実際の市場では、ホワイトというきわめて目立つカラーリングよりも、ブラックのほうが好まれると思う。本格的な密閉型であれば“装着をアピール”したい意識も介在するのだろうが、このカジュアルな製品を選ぶ人はむしろ逆に、“さりげなく”利用したいはずだからだ。
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